魔法の影に隠れたポーションを活かせるように
[問題]
ポーション(ハーブ)には、以下のような問題があった。
アイテム≒ポーションの関係を切り離す
汎用的な<アイテム>の概念を設け、ポーションはあくまでその一部とする。アイテムとは、以下のようなパラメータをもつしくみである*1。
名前 | アイテムの名称 |
---|---|
標準価格 | アイテムの売買価格。ただし、PCのKRM値、<信用品>フラグの有無によって価格は変動 |
効果の対象 | 味方 or 敵モンスター、単独 or 全体 |
影響するパラメータ | HP、MP、STR、INTなど… |
効果(値) | アイテム利用で影響する値 |
効果(単位) | 値の単位(絶対値 or パーセンテージ) |
その他の特殊効果 | ペンタウァへ帰還などの特殊機能を表す |
重量 | アイテムの重さ(PCの敏捷性に影響) |
副作用 | アイテムを利用することで一定確率で発生するマイナス効果 |
副作用(発生タイミング) | 副作用の発生するタイミング(使用した時、効果が切れた時など) |
有効期限 | アイテムが有効である期限(残り時間) |
信用度 | アイテムの品質がどの程度信用できるものであるか(%) |
耐久度 | アイテムがどの程度破損しやすいか(高い程壊れにくい) |
<有効期限>で時間の概念を有効活用
<信用度>で、アイテム購入戦略にも選択肢を
- <信用度>とは、どの程度、そのアイテムの品質が信用できるかを示す割合
- ペンタウァの街で素材から合成/購入したアイテムなどは信用度が高い
- 効能の高いアイテムは、副作用の可能性がある(=信用度は低い)
- シナリオ内部で登場する<怪しい>店で購入したもの(ただし、安く購入可能)、もしくは、ダンジョンで拾ったものは、信用度は低いと見なされる
- <信用度>に応じて、アイテムの効果が不安定になる
- 利用しても、なにも起こらない or 効果が極端に弱い
- 副作用が発生する
- AGLを大幅アップする薬は、効果が持続している間、PRTをダウンさせる
- INTを大幅アップする薬は、効果が切れた時にINTを一時的にダウンするなど
- 素材であれば、合成依頼時に利用できない旨を告げられる、など
<信用度>によって、以下のような効果が期待できる。
- プレイヤーに対して、できるだけペンタウァの街で信用品を揃えるか、多少のリスクはあっても安物/拾い物で賄うかの選択を委ねられる(戦略幅の広がり)
- 本来、冒険で得られるものの品質は、それほど一定しているわけではないはず。時として不良品を掴ませられるのはごく自然(リアリティの追及)
<耐久度>で、戦闘により緊張感を
- キャラの防御力をある一定度合以上超える「強い」攻撃を受けた場合、アイテムは破損する可能性がある
- 破損のしやすさは、耐久度によって変化する
- 破損したアイテムは効力が極端に減るか、利用不可となる(売価は限りなくゼロに)
- 破損したアイテムは、街で修復可能(ただし、アイテムによっては不可)
<耐久度>によって、以下のような効果が期待できる。
- 耐久度の低いアイテムを所有している場合は、回避重視の戦闘スタイルに(緊張感の増加)
- 少々高価でも耐久度の高いアイテムを購入(戦略幅の拡がり)
汎用的な<合成>システムを新設
いくつかの素材を組み合わせることで、アイテムを合成できるしくみを設ける。素材は、主に以下のようなものに分類できる。
分類 | 素材(例) | 対応スキル |
---|---|---|
ハーブ | ラベンダー、ベルベーヌ、ヒソップ、マンドラゴラなど | 調合 |
金属 | 銀、黒金、亜鉛など | 鍛冶 |
木材 | メープル材など | 木材加工 |
毛皮/羽根/骨 | 竜骨、悪魔の牙、銀狼の毛皮など | 加工 |
食材 | リザードマンの肉、黄金の酒、ハチの巣など | 調理 |
その他 | 大木の樹液、塩酸、ジャックの炎など | なし |
従来のハーブは素材の一部として格下げし、素材/合成アイテムなどの蒐集要素を強化する。
<合成>システムの基本ルール
(1)素材を入手する
合成のためには、まず<素材>が必要となる。
- 素材の入手方法は、以下
- 街、シナリオのショップで購入
- ドロップアイテムとして倒した敵から入手
- 従来のハーブ同様、ダンジョン内の任意の場所を調べることで入手できる
- 高級な素材は一般的に入手しにくい
購入 | シナリオ内のショップで稀に店に並ぶ、など |
---|---|
ドロップアイテム | ドロップ率が低い、敵のステータスが高い、など |
ダンジョン内 | 探しにくい場所、何度か探さないと発見できない、入手には特定のアイテムが必要、など |
- <素材>蒐集を支援するためのアイテムもあり
- 支援アイテムは、<素材>の発見率を高めるもの、<素材>を入手するために絶対必要なものなどにわかれる。具体例は以下(マイナス効果のあるアイテムも)
アイテム | 機能 | 効果 |
---|---|---|
ツルハシ | 鉱物系の素材を掘り出すのに必要 | 必須 |
肉切りナイフ | 一度に入手できる毛皮/肉の量が増加 | 入手量Up |
魔法の鍵+X | 鍵のかかった宝箱を空ける(魔法の強さに応じて+1、+2) | 必須 |
瓶 | 樹液や酒などを持ち運ぶのに必要 | 必須 |
網マント | ハチの巣を入手する際に保有しているとダメージを受けずに済む | 軽減 |
ブラウンポーション | 強力な匂いを発し、魚などの獲物を発見しにくくなる | 悪影響 |
(2)素材の合成方法を教えてくれる<レシピ>
合成には、必要な素材と数を記した<レシピ>が必要
- <レシピ>はドロップアイテムとして入手可能
- <レシピ>と必要な<素材>を、街のギルド(新設)に持っていくことで合成が可能に
- <レシピ>にはレベルがあり、レベルに比例して以下のパラメータがUp
- 効果
- 合成期間
- 費用
- 失敗率
- 自PCが職業スキルとして「調合」「鍛冶」「加工」「木材加工」「調理」スキルを持っており、合成のための<素材>を持っている場合には、冒険中に補充も可能
- ただし、補充は冒険中でひとつ程度に限定し、街での合成をメインとする
- そもそも街での合成だけの方がシンプルかも(要検討)
(3)特別ルール(七惑星の欠片)
- <合成>に際しては、<七惑星の欠片>を任意の数だけ掛け合わせられる
- <七惑星の欠片>の効果は、以下のとおり。発生確率は掛け合わせる<欠片>の数に比例してUp
惑星 | 効果(例) | 確率 |
---|---|---|
火星 | 一定確率で攻撃系アイテムの威力が向上 | 中 |
水星 | 一定確率で治癒/防御系アイテムの効果が向上 | 中 |
木星 | 一定確率でアイテム合成の成功確率がUp | 中 |
月 | 一定確率でアイテムが変化(本来とは異なるアイテムを生成) | 低 |
太陽 | 一定確率でアイテムの消費期限が伸びる | 高 |
金星 | 一定確率でアイテムの合成期間が短縮される | 中 |
土星 | 一定確率でアイテムが複数生成される | 低 |
- <七惑星の欠片>の効果は、あくまで確率のUpに留め、合成の必須要件とはしない
- つまり、<欠片>を投入してもなんら効果を得られない場合もあるし、ごく稀に強力なアイテムを得られることも。ガチャ的?なオマケ要素として楽しんでもらえればと思う
アイテム(ポーション)の役割を向上
本項での新たな提案はない。
以下の理由から、Next案ではアイテムの役割は自ずと改善していると期待している。
- 成長ツリーの導入によって、魔法がすべてのキャラで扱えるものではなくなった(=魔法を使えないキャラも、アイテムで同等の効果を得られる)
- MPの自動回復を廃止(後述)したことで、魔法そのものが無制限に利用できるものではなくなった