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【イベント】フラグ立てゲームとはもう呼ばせない!ゲーム性を強化するイベントシステム

■Point■
フラグ立て、マップの行き来に意味を持たせるためのシカケを提供。ひとつがマップ編で示した移動アクションの強化、そしてもうひとつが本項で提案するイベントシステムの強化である。ゲームウィンドウ(ミニゲーム)、センサー連携、任意ゲージなどの提供によって、謎解きから特殊体験、ドラマティックな物語展開まで、幅広いシナリオの提供を可能に!

ゲームウィンドウ・インターフェイス

  • 別ウィンドウ(=ゲームウィンドウ)で、ミニゲームを追加できるようなしくみ(=インターフェイス)を設ける。
  • パズル、スロット、すごろくのような機能を別ウィンドウで追加できるようになれば、「絵合わせすれば扉が開く」など、謎解きにバリエーションを持たせるのが目的*1
  • ミニゲームは、あとから別シナリオで再活用できるよう、勝利条件/ルールなどをカスタマイズできるのが望ましい(具体例は以下)
    • その他、ワークミッション(職業編)もミニゲームとして利用できるのが望ましいだろう
  • インターフェイスは、引数として「現在のパーティ情報、フラグ、所持アイテム」を受け取り、戻り値は任意のオブジェクトを返すものとする
    • 単に成功/失敗だけでなく、得点も戻せるように(得点に応じて、以降のシナリオを分岐できるように。数値がもどせれば十分?)
ミニゲームの例

たとえばオセロのようなゲームひとつをとっても、ルールによって楽しみ方は変化する。

  • 角をとらずに勝つこと
  • 角から三番目のマスの個数を競う
  • 同点にできるだけ近くなるように戦う
  • 7個以上一気にとらないように戦う

勝利条件をカスタマイズできるようにすることで、単純なゲームでもさまざまな挑戦の仕方が生まれるのではないか。以下、カスタマイズ例

ゲーム カスタマイズ項目
オセロ (上述)
もぐら叩き キャラの差替、キャラによる点数傾斜、マイナスキャラの有無
翼竜(横STG 自機体力、攻撃/防御アイテム、弾道、連射制限、敵配置、地形
翼竜(縦STG 自機体力、攻撃/防御アイテム、弾道、連射制限、敵配置
戦車レース 攻撃/防御アイテム
UNO 特殊カードのカスタマイズ/制限
絵合わせ 分割個数、イラストそのものを変更可能
すごろく データファイルでルートの差し替えが可能
クイズ クイズデータの差し替えが可能

その他、登場するコマ/キャラなどのグラフィックは適宜差し換え可

ハードウェア連携

  • 携帯コンソールで実装されているジャイロセンサー/モーションセンサー/GPSセンサーなど、センサー機能を活かしたしくみに対応
  • ただし、プレイヤーの操作にも影響するため、通常の移動マップでどこまで導入するかは要検討
    • まずは、上記のゲームウィンドウ(ミニゲーム)での限定導入が妥当かもしれない
加速度センサー/ジャイロセンサーetc
  • バイスを傾けると、ダンジョンの傾きが変化する(滑り落ちないように調整しながら進むダンジョン)
  • (暗い地下洞窟にて)でデバイスを左右上下に傾けると、光源が移動する。
  • バイスを左右上下に傾けることで、自分が載っている船や丸太、ドラゴンを操作する(スピードの調整、バランス調整、左右に移動など)
  • バイスを左右に傾けることで、自分の周囲に浮かぶ円周上の魔法盾を移動できる(敵の攻撃を防ぎながらの戦闘)
  • パネルを回転させるとダンジョンも180°回転し、新たな道が開ける など
GPS&方角センサー
  • バイスを持って方角を変えることで、イベントが発生(謎解きイベント「鬼の現る方向を仰ぎ見よ」=鬼門)
  • バイスを持って方角を変えることで、ダンジョンもZ軸について90°回転する。自分の周囲の敵を探しながら、戦闘 or ダンジョンを進んでいく。
タッチパネル(タップ&スワイプ)
  • 画面上の弩を指で弾くようにして射出する
  • タッチパネルによるもぐらたたき、15合わせゲーム

上記のアイデアについては、別稿「シナリオコンテスト応募作品」No. 2〜4で組み込んでいるので、詳しくはそちらを参照。

任意ゲージ

  • HP/SP以外にも、シナリオ固有のゲージ設置を可能に
  • ゲージは、シナリオ単位で任意個設置できるが、表示の関係上、一度に有効にできるのは2個まで
  • 任意ゲージは、以下のようなパラメーターから構成される
    • ゲージ名
    • データ型(数値/時間/BOOL値など)
    • 現在値/最大値/最小値
    • 増減トリガー(値に影響を及ぼす原因となるイベントと、それによる影響値)
      • 特定のフラグ
      • パーティ/キャラに対するダメージ
      • 時間経過
    • 値トリガー(値が特定の値になった時に実行される処理。主に最大値、最小値での処理)
  • シナリオ終了時の任意ゲージは、<冒険者の書>にも記録可能
利用例
  • キャラがダメージを受けるたびにアイテムの状態が変化
    • 例:シナリオNo.4「時の封土」のアイテム<元気なカーン>
  • 一定時間が経過すると、アイテムが変化/消滅
    • 例:シナリオNo.3「Ys」のラドの塔
    • 例:シナリオNo.5「新・天の神々たち」のアイテム<黄金の酒>など
  • 階層クリア型で、達成階を競うマップ(達成階は<冒険の書>に記録)
    • 例:とくしさんシナリオ「いにしえのダンジョン」
  • 一定時間以内に特定のエリアを突破しないと、ゲームオーバー
    • 例:シナリオNo.4「時の封土」のシュハングリ・ラ城第1層
    • そもそも時間制限ゲージのようによく利用するものは、標準の任意ゲージとしてあらかじめ用意されていた方がよい

プレイヤー選択

選択肢の種類

[はい][いいえ]の二択からより選択幅を広げる。

三択四択〜 推理もので、いちいち「●○が犯人か Yes or No」ではなく、「誰が犯人か。A or B or C」のような選択が可能に
複数選択 「アイテム錬成に必要な素材は?」などの設問で、複数の素材からまとめて選ばせることが可能に
文字列入力 クイズなどで、「●○で登場するモンスターの名前は?」のような設問も可能に
イベントアイテムの利用
  • イベントアイテムは持っているだけではダメ
    • 謎が解けていなくてもアイテムを持っているだけで物語が進んでいくのを避ける
  • 特定の場所でアイテムを「使う」ことで、初めてフラグが立つように

イベントアニメーションの挿入

  • シナリオ進行の任意のポイントで、イベントシーンの挿入を可能に
  • シナリオ開発に負担にならないよう、よく利用するイベントシーン挿入のテンプレートをあらかじめ設けておくのが望ましい
    • あらかじめ用意したアニメーション(動画ファイル)の再生
    • イラスト+テキストのセットを紙芝居として表示
    • プレイ画面をセピア色にした上で、半透明のキャンバスにテキストを重ねる
    • プレイ画面にキャラクターの立ち絵を重ねた上で、下半分にテキストを表示
    • 静止画に被せて、テキストがスクロールする
  • オープニング/エンディングの演出をはじめ、謎解きに必要な情報提供(たとえば地図など)などでも活用できるだろう。
  • ただし、当然ながら、イベントシーンの過剰な挿入は避けるべき

オマケ:台詞データの自動生成

  • 診断メーカーのようなシカケを想定
  • あらかじめ骨子となる台詞テンプレートと、キーワード候補(群)を用意しておくことで、台詞データを自動生成
  • フラグと関係ない脇役にさまざまな台詞を吐かせることで、単調になりがちな会話にアクセントを付ける
  • ランダムに生成されるので、予期せずしてできた台詞の面白さも期待できる、かも?
  • 特定のキーワードをフラグと結び付け、台詞に応じて、特殊イベントが発生する、レイアアイテムが入手できる、などの応用も利く…かも?

物品の売買/調合等

  • シナリオ内部でも物品の売買/調合、武器の修理などを可能に
    • 冒険中に不足しがちなアイテムを購入可能にすることで、初心者ユーザーに対する救済策
    • 冒険中入手した不要なアイテムを早期に売却可能(重量への対応をより綿密に)
    • 売買を前提としたイベントも設定可能に
      • 例:500ゴールドを行商で1000ゴールドにしろ!
      • ■緩募■その他具体案
    • アイテム補充を前提にすることで、逆に、マップ内部のシカケをよりシビアにも
    • 同じく、武器/防具を補充できる前提で、魔物との連戦イベントを設定するなど
    • もちろん、ゲームとしての難易度を上げるのが目的ではなく、緩いシナリオからシビアなシナリオまで実装できる幅の広さを実現するのが目的
  • 購入できるのは街で扱っている物品のみ
    • シナリオ自作時も、購入可能メニューは薬、武器などカテゴリー単位の指定のみ可能

*1:本来のARPGから趣旨が分散するのは望ましくない。しかし、シナリオの自由度という意味で、シューティングやアドベンチャー、シミュレーション系のイベントに一定対応できる口を用意する必要はあるだろう