新時代のソーサリアンを提案する

30周年を越えたソーサリアンの夢と妄想を語り続ける

日本昔話ソーサリアン(陸:ツルの恩返しの章)

プロローグ

最近、街で評判のきらびやかな織物。
その美しさ故に、多くの町人が買い求め着飾っている。
ただ、流行りと言うには尋常でない人気ぶり。
さらに、その織物を着た人は、どことなく様相がおかしくなり、忽然と行方をくらます者も現れだした。
エティスの調べによると微弱ながら邪念が感じられるとの事。
ソーサリアン達は謎を解明すべく、現場へ直行した。

登場人物

おツル 機織りの少女
お爺さん おツルの養父
お婆さん おツルの養母
うどん屋の大将 屋台のうどん屋の親父
町人 町人

敵モンスター

金狐 全身金色な狐
銀狐 全身銀色な狐

アイテム

反物 おツルが織った反物
きつねうどん つるっつるで温かい

ストーリー

ソーサリアン達は街中での異変を確かめた後、着物屋、反物屋と元をたどって行き、村はずれにある家から納められる反物が怪しいと目星をつける(さっと書いてますが、ここはあちらこちら行かされ情報収集する場面です。異変の事はまだ世間に広くは知れ渡っていない)。

そこに住む老夫婦の話によると、養女であるおツルが織った反物を街へ卸しているとの事。反物自体については、老夫婦は「機織りの際はその作業を覗かないで」と言われているため、どのような材料でどう織られているかは知らないと言う。

本人に話を聞こうにも、おツルは不在であった。

一度、街へ戻ってみると、雲隠れしていた人が見つかったと騒ぎになっていた。
どこへいたのかは分からないが、非常にやつれて精気を失っているようだ。

街へ行くたびに、たびたび声をかけてくる、屋台のうどん屋
どうやら彼も嫁のために話題の着物を買うべく商売に勤しんでいるらしい。
「おいしい、おいしいうどんだよー。つるっつるのうどんだよー」
が売り口上。

夜になり、ソーサリアン一行は再びおツルの家へ向かう。
老夫婦に頼んでみても、作業中の室内へは行かせてもらえない。

外へ回ると、確かに機織りをしている人影が見える。
しかし、これと言って怪しいところは察知できない。

そうこうしていると。屋台のうどん屋がやって来た。
この町だけでは売り上げが上がらないので、隣町へ出向くところなのだと。
ちょうど、お腹が減ってきたソーサリアン一行は、その場で、名物のきつねうどんを頼む。

うどんを食べようとした際、家の方から騒がしい物音が。
おツルが血相を変えて出てきたのだ。
私にも一杯おくれ、と注文する姿が、どことなくおかしいことに気付くソーサリアン達。
「本日最後のきつねうどんだよ」
と大将が出すと、
「わしにも食わせろー!」
と叫び声と共におツルの部屋の窓が割れ、中から機織り機が飛び出してきた。

それは見る間に銀色の狐に変わり、おツルに襲いかかる。
攻撃をかわすため、空高く舞い上がったおツル。
しかし、その正体も金色の狐であった。

不覚の事態で正体をあらわにしてしまった金銀の妖狐は、おツルの正体である鶴を喰らい、それぞれおツルと機織りの一部に化け、反物を作っていたのだ。その反物で作られた着物を着ると、着用者の精気を奪い続けていくのだと言う。
正体を知られた両狐との戦闘が始まる。

妖狐を倒す事で、街の人達は正気に戻り、体調も回復に向かい出す。

倒した金・銀狐からは、金色に輝く玉が解き放たれVENUS(金星)の効果が元に戻る。
玉を城へ持ち帰りエンド。

制作秘話

狐のモノノケをどこかで出したい、と思い、案をひねり出してここへ。
白面九尾は強大すぎるので、風神&雷神のごとく二体一対にしました。
最初は白狐単体で考えていたのですが、調べていると、白狐は善、金銀狐は悪、と言う記述を見つけ、それにならいました。
人の念を吸収する、と言う部分が、幾分「浦島太郎の章」とかぶってしまうのがちょっと不満なのですが、それ以上のアイデアがしぼり出せなかったんです。

食べ物の恨みは怖いお話(うそ)。