新時代のソーサリアンを提案する

30周年を越えたソーサリアンの夢と妄想を語り続ける

時の封土(ストーリー後半)

[15]上層部への階段を潜ると、画面変わって、三度「ドラゴンとたたかう」の洞窟。

 倒されたキングドラゴン=ガルシスの屍を前にするソーサリアン

ガルシス「ソーサリアン――我に情けを。
     <%$&##>の呪縛から我を解き放ち賜え…
     &$+*/は何千年もの永きにわたって、我から、
     我が闇の眷属たちからカオスの力を搾取してきたはずだ。
     もう…終わりにしてくれ――!」

ソーサリアン「…?」

ガルシス「<%$&##>に縛されし我を、我を…」

 画面暗転。再びシャングリ=ラ城。

カーン「どうしたソーサリアン、ぼうっとするのはまだ早いぞ?」

ソーサリアン「……」

[16]ガルシウス城第2層。

 第2層に抜けると、第1層は崩れており、戻ることはできない。

ソーサリアン「また一層、鳴動がひどくなってきたようだ…うわっ!」

 城が揺れて、床が傾く!

カーン「<あいふぉん>を左右に傾けてバランスを取るのだ!」

解説「床の傾きは、<あいふぉん>の左右の傾き具合で調整できるぞ。
   あまり急角度になってしまうと、
   下層部に落下してしまうので要注意だ」

 既に穴がいくつも空いた床を進んでいくアクション。床はランダムに傾くのでバランスを崩さないようにiPhoneを調整しながら落ちないように(落ちた場合はそのままGame Over)。

[17]しばらく進んでいくと、大広間にでる。

 中では、月神が待ち受けている。

ソーサリアン月神ヴァリアか――!」

ヴァリア「月は光を受けて輝くもの。
     されど、光の中では輝くことはできませぬ。
     闇の中にありてこそ、
     我が月の力も生きながらえることができるのです。
     光の王は、そんな理すらお判りにならなくなってしまったのか」

カーン「月神よ、であれば、闇も変われば良いのだ。
    時代は移ろい、世界も人も変わらんとしている。
    光と闇の在り方さえも。
    皆が変わる中で変わらねば、
    変わらなかったものこそが変わったということなのだ」

ヴァリア「正論かもしれません。
     しかし、なぜ陛下にはお判りになりませぬか。
     その正論こそが、
     ガルシウス陛下を追い詰められたのだということを」

[18]月神&ガルシウス(鉤爪)との戦闘開始!

 月神&ガルシウス(鉤爪)との戦いは、引き続き足場が傾く中、バランスを取りつつの戦闘となる。

月神
 月神は、すべての魔法攻撃を跳ね返してくるので、魔法の利用は厳禁(回復系魔法も月神自身のものとしてしまう)。

 自分自身の攻撃力はそれほどないが、モンスターを召喚してくる。召喚されたモンスターを斃すと、月神が空中から降りてくるのでそこを物理攻撃。しばらくすると、また空中へ逃れてしまう。

 水関係の魔法を得意とし、上から滝を降らせてくる。滝はそれ自体は大したダメージではないが、足場をランダムに破壊すると共に、滑りやすくなる(=ちょっとの傾きで落ちてしまう)ので要注意。

◆ガルシウス鉤爪
 巨大な両腕(鉤爪)が交互に画面の両側から伸びてきて物理攻撃(毒属性)。
 鉤爪はそれぞれ画面の左(右)半分を占めるので、岩棚を使って上下、左右に逃れる必要がある。

 月神&鉤爪を両方倒すと、大広間の奥にある上層部への扉が開く。

カーン「月神よ、余を信じよ。七惑星の神々を悪いようにはせぬ」

月神「……」

[19]城第3層(屋外階)

ソーサリアン「これは…」

カーン「随分崩れているな。慎重に、油断せずに行こう」

解説「マップは手前/奥にも続いているぞ。
   マップの向きを切り替えるには、
   <あいふぉん>の向きを変えてみよう」

 マップのシカケはmap.ppt P3を参照。立体的な構造になっており、手前/奥に移動するにはiPhoneの向きを変えることで、マップの視点も90°回転する必要がある(方位センサー)。穴の開いていない足場を探しながら、進んでいかなければならない。

 回転しながら進んでいくので、要領を掴むまではマッピングも難しいと思われる。
 ※他の層と同じく、穴に落ちてしまうとGame Over。

[20]城の中央部分まで進むと、ガルシウス(頭部)が待ち受けている。

ガルシウス「カーン、か…」

カーン「卿とは争いたくないのだ。
    もう一度問おう。
    矛を収める気はないのか、ガルシウス」

ガルシウス「我が民の死屍を踏み越えたその身で、
      なにをいけしゃあしゃあと。
      ザナドゥの安定を先に崩したのは、卿ではないのか」

カーン「ザナドゥの四囲はあまりに危うい」

ガルシウス「ロマンシアイース、イセルハーヤの蛮族どもか。
      歯牙にもかけぬわ」

カーン「否。彼らは、もはや蛮族ではない。
    歴とした文明を備えた国家であり、
    我われと対等に国交を求めてきている。
    我われが交わるに値せぬ、
    畏れるに足りぬ存在であると見なされれば、
    彼らはいずれザナドゥの大地を蹂躙するであろう。
    もはや因襲に倣い、
    光と闇とで区々とバランスの調整を図っている場合ではない。
    光が、闇が、それぞれに未来を拓いていかねばならぬ。
    それが<光明の都>ペンタウァの建設なのだ」

ガルシウス「そのような巧言は、
      光の民どもが我が版図を侵食する前に弄するべきであったな。
      カーン、カーン、クーブラ=カーン、すべては遅いのだよ!」

[21]ガルシウス(頭部)との戦闘開始!

 動けるのは現在の足場(画面)固定。ガルシウスは足場の四方の穴に引っこんでは現れ、焔の玉を吐き出してくる。よって、焔が飛んで跳んでくる方向から推察して、頂上部のマップと同じくiPhoneの向きを変えて、ガルシウスのいる方向を表示させる必要がある。
 ガルシウスに攻撃できる状態になると、ソーサリアンに重なってドラゴンスレイヤーのアイコンが表示されるので…

解説「ドラゴンスレイヤーの力をガルシウスに投げつけろ!
   ドラゴンスレイヤーのアイコンをタッチ操作で、
   パチンコをはじくようにすることで、斬撃を発射できるぞ」

 ※ドラゴンスレイヤーの力以外はガルシウスには無効。

 ガルシウスのいる方角からは、小型のブルードラゴンが複数降ってきて、それらに当たると、斬撃は弾かれてしまうので要注意。また、しばらく攻撃が当たらないでいると、ガルシウスの体力はどんどん回復していく。

 ガルシウスの両目から時折照射される呪い効果のレーザーにも要注意。

[22]ガルシウスを斃すと…

ガルシウス「うおおぉぉぉ…我を斃して、カーン、貴様はなんとする。
      闇なき光の世界を築く、と。そんなことができるとでも?」

カーン「思ってはおらぬよ、ガルシウス。
    思ってはおらぬから…」

解説「その時、クーブラ=カーンの双眸が妖しく燿った」

カーン「卿には、カオスへ、<時の封土>へと堕ちてもらう。
    暗黒竜キングドラゴン=ガルシスとして、闇の王として、
    永遠に己の闇を護るが良い」

ガルシウス「……!」

解説「ガルシウスは再び咆哮した。
   その時、周囲に七色の光がたなびいた。七惑星神である」

 周囲に、七惑星の神々が姿を現わす。

太陽神「我は光源なり。故に、カーン王を支持する」

火星神「闇の王は敗れた。歴史を決めるのは勝者の権利である」

水星神「光と闇の関係には、熟考の必要がある。
    結論は出ぬが、しばしは我もカーン王の国土を護るであろう」

木星神「新たな時代の始まりだ」

金星神「静と安定の時代は、剣と魔法の――激流の時代へ移ろうことでしょう。
    静と動、それもバランスのひとつの形」

土星神/月神「敗れたからには、新たな王クーブラ=カーンに忠誠を」

カーン「ペンタウァ王国の成立を、ここに宣言する」

解説「クーブラ=カーンは厳かに告げた」

ソーサリアン「カーン王、いったいなにを…!」

カーン「未来へ歩み出したくないのであれば、それも良し。
    なれば、カオスの中で時の流れから切り離されて、
    五象の魔と共に、永遠とこの時代を繰り返すが良い。
    そして、この敗北を繰り返すのだ。
    地で滞留せしカオスの力は、
    そのまま我がペンタウァの血肉となるであろう」

ソーサリアン「カーン王、それが…それが、王たるものの仕打ちか――!
       敗者を永遠の屈辱に縛するなど。あってはならぬこと!」

カーン「ガルシウスの、否、ガルシスの選んだ道だ」

ガルシウス「……!」

解説「ガルシウスは三度咆哮した。
   しかし、それは既に敗者の断末魔にすぎなかった」

ソーサリアン「カーン王…!」

解説「その時、ソーサリアンの脳裡に声が響いた」

謎の声「ソーサリアン、今だ!
    我が牙より出で、カオスの黒き焔で鍛えし、
    <ムラサメブレード>――王殺しの剣でガルシウスを貫くのだ。
    <時の封土>に縛されし我が分身を解放するのだ!」

ソーサリアン「ガルシウス…否、ガルシスなのか――!」

解説「その時、腰の<ムラサメブレード>が鳴動し、強い光を放った」

七惑星の神々「王殺しの剣か――!」

カーン「ソーサリアン、裏切るか!」

ソーサリアン「裏切りではない、敗者の…これがせめてもの尊厳だ!」

カーン「七惑星の神々よ――彼奴等を止めるのだ!」

[23]七惑星の神々が動いて、それぞれソーサリアンを止めに入る!

 以降は、ボタンアクション。
 それぞれ七惑星神が襲い掛かってくるたびに、バーチャルパッドの十字キー、A/X/Zボタンが光るので、光っている間にボタンを押す必要がある。

 ボタンを押せると、攻撃回避(次第に2ボタン、3ボタンと難しくなっていく)。
 回避しそこねるとGame Over。

 七惑星神+カーンの攻撃をすべて回避すると…

ソーサリアン「ガルシウス――!」

カーン「やめろーーーー!」

解説「王殺しの剣が、ガルシウスの眉間を貫いた瞬間――
   轟と音を立てて、水流のようなものが雪崩れ込んでくる!
   そして、ソーサリアンは気を喪った」

[24]エンディング。「ドラゴンとたたかう」の洞窟。

ソーサリアン「すべて思い出したぞ。
       ここで、我われはキングドラゴン=ガルシスを斃して…」

謎の声「そして、ガルシスから王殺しの剣を託されたというわけです」

 年齢不詳の女魔法使いが現れる。

ソーサリアンエスター…あなたなのか」

解説「エスター、ペンタウァ随一の魔法の店のオーナーである」

エスター「そして、この<ドラゴンの祠>を歴代国王より預かる闇公爵です。
     光と魔導の都ペンタウァの維持に、
     闇は、カオスは、欠かすことのできない力。
     ガルシスはカオスから五象の魔を引き出すと共に、
     ペンタウァに魔力を供給し続けてきた、
     いわばペンタウァの力の源だったのです。
     なれど、ガルシスの力が強まりすぎれば、
     ペンタウァが脅かされる。
     そこで何十年かに一度、ガルシスを屠る必要があった。
     そのために選ばれた冒険者、それがソーサリアンというわけです」

ソーサリアン「そして、斃れたガルシスは<時の封土>の中で
       屈辱の敗北を繰り返して甦り、そしてまた、
       暗黒竜としてペンタウァに魔力を供給しつづけていたわけか。
       誇り高き闇の王が」

エスター「然り。
     ところが、今回のソーサリアンは余計なことをしてくれました。
     ガルシスにとどめを刺さなかったばかりか、
     ガルシスから<時の封土>のからくりを訊き、
     あまつさえ王殺しの剣を受け取ってしまった。
     私は確かにあなたがたを始末したと思ったのですが…
     まさか<時の封土>に彷徨いこもうとは。
     あそこで死ぬはずでなかったガルシウスを斃してしまったことで、
     <時の封土>に閉ざされていた時間は
     世界に四散してしまいました。
     もはや、ペンタウァの魔導の力は喪われたのです」

ソーサリアン「…それで、私たちにどうせよと」

エスター「なにも。
     世界に闇の力は散りました。
     私にも、この先は判らない――
     これからは、ガルシスに統治されない闇が、
     光と無秩序にまじりあう新たな世界がやってくるのです」

エスター「それも良いでしょう。
     初代カーン王は、
     時代によって国も変わらざるを得ないことを知っていた。
     また、新たな時代が始まるのです。
     ペンタウァもまた…新たな時代に向けて、
     変わっていかなければならない。
     ソーサリアン、あなたたちもね」

ソーサリアンエスター、あなたは…」

エスター「ガルシウスが…解放されて、一番安堵しているのは私なのだよ。
     ペンタウァは十分に発展した。
     もはやガルシウスの隷属を期待せずとも、
     ペンタウァは存続できようさ」

解説「いつかエスターの声は、低い男の声に変わっていた」

エスター「クーブラ=カーンである。
     さらばだ、ソーサリアン。そして、ありがとう。
     また…会おう」

 エスター(カーン)は去っていく。

(End)