新時代のソーサリアンを提案する

30周年を越えたソーサリアンの夢と妄想を語り続ける

脱出(ストーリー後半)

[12]何度か食べ物を与えると、以下イベント(マップ番号 <12>)。

エルフィン「おぉ、そちらのおかげで我の腹も朽ちたようだ。
      それでは行こうではないか」

ソーサリアン「……」

[13]地下ダンジョンを抜けると…(マップ番号 <9>)

解説「外に出てくると、番兵はとうとう横たわって大いびきをかいている」

ソーサリアン「そうだ。
       こいつの鎧を奪ってしまえば、砦にも入れるかもしれない」

解説「ソーサリアンは、思いきり番兵の頭を殴った!」

番兵「キュゥ……」

解説「番兵はより深い眠りに落ちた。<ローデシアの鎧>を手に入れた」

ソーサリアン「一人がローデシアの鎧を着ていれば、
       あとは傭兵を連れてきたでもなんでも、言い訳が立つだろう」

エルフィン「あくどいのぅ…」

ソーサリアン「……」

[14]魔導士エルフィンを教会に連れて行くと、パーティから外れる(マップ番号 <8>)。

ザムル「おぉ、エルフィン…」

エルフィン「おぉ、無事であったか、同士よ」

ソーサリアン「導師、他の方々を連れてくるまで、
       ここで待っていてくださいね」

ザムル/エルフィン「無論じゃ」

 ※その前に、砦に向かおうとすると、以下のメッセージで遮られる。

解説「この先は危険だ。まずは、魔導士を教会に連れていこう」

[15]砦に向かうと…(マップ番号 <14>)

ソーサリアン「わが軍で働きたいという傭兵を案内してきた。通るぞ」

番兵「この時期に傭兵とは珍しいな。まあいい、通れ!」

 砦に入っていくと、更に以下のイベントが発生(マップ番号 <15>)。

ソーサリアン「さて…忍び込んだはいいが、どう牢を探すか…」

ガウェイン「おい、お前たち!」

ソーサリアン「ガウェイン!?…なぜ、こんなところに?」

ガウェイン「余計な話はあとにしろ。さあ、こっちだ!」

 ガウェインの後についていくと、砦の後ろに長いロープが下がっている(マップ番号 <16>)。

ガウェイン「ここを登れば、魔導士のいる牢まで辿りつくはずだ」

ソーサリアン「……。なぜ、見ず知らずのあんたがこんなことを…?」

ガウェイン「まあ、どうでも良いだろう。
      そもそも、信じるも信じないもお前たち次第だしな。
      俺はどちらでもいい」

ソーサリアン「結局、信じるしかないということか」

ガウェイン「そういうことだ。あとは…」

解説「ガウェインが放ってよこしたのは鍵だった。
   <牢屋の鍵>を手に入れた」

ガウェイン「牢を抜けるのに、必要だろう」

ソーサリアン「おいおい、こんなものまでもか…!」

[16]ロープを辿って、窓から飛び降りると、魔導士が囚われている牢へ…(マップ番号 <17>)

解説「刹那――牢にかかっていたロープが風にあおられたのか、
   鉤が外れ、そのまま地上へ落下していってしまった」

ソーサリアン「ロープが…!行きはよいよい…という奴だな」

グラハン「お主達は…そのなりは、ペンタウァの…」

ソーサリアン「はい、ソーサリアンです。
       既に他の二人はお救いし、
       安全なところに匿っておりますので、あとは導師だけです。
       幸い、鍵は既に入手していますので、お急ぎを…
       ところで…
       導師はなにか呪いのようなものを受けておいでですか…?」

グラハン「いや、そのようなものは受けていないようだが…その…」

ソーサリアン「……?」

グラハン「儂は、その…もともと魔導士の中でも戦闘が苦手な性質でな…
     なにかと体も弱くて…うん。
     その…要は、体力がないのじゃ!」

ソーサリアン「!?」

グラハン「お主らの足手まといになってしまうが…頼むぞ…」

[17]砦スタート

魔導士のHPは50と極端に低い。魔導士が死んでしまうと、即座に冒険失敗となるので、以降は、魔導士のHPに注意しながら進む必要がある。砦は、基本的にトラップと強敵が続出するステージなので、要注意。

(a)第1ステージ:強敵ステージ

 ミノタロウスとポテトンが登場するステージ。ポテトンに弾き飛ばされると、待ち受けるミノタロウスに殴られ…と二段攻撃を受けるので、出てきた敵を順番に、確実に倒していく必要がある。高見の窓からは、ローデシア兵が弓矢を撃ってくるので、魔導士の残り体力に注意しながら戦いを進めること。

(b)第2ステージ:狭い足場とトラップステージ

 狭い足場の上をジャンプでわたっていくステージ。落ちると、下は槍襖なので、魔導士の体力は大幅に減殺される。

 前半は「狭い足場+ローデシア兵士」、次第と「狭い足場+つり天井」、「狭い足場+つり天井+ペリュトン」と難易度が上がってくるので、タイミングを見計らうのが難しくなっていく。

(c)第3ステージ:ミニドラゴンに乗って移動ステージ

解説「大きな穴が空いている。あまりに深すぎて、底が見えないほどだ…」

 穴の端に手綱を付けた翼竜がいる。

ソーサリアン「外からの侵入を防ぐためだろうか。
       …どうやら、兵たちは、
       このドラゴンに乗って行き来しているようだ。
       うまく操作できるだろうか」

 翼竜に乗ると…

解説「翼竜を操って、向こう岸まで辿りつこう。落ちたら、命はない。
   翼竜は<あいふぉん>を上下に傾けることで移動、
   左右に傾けることで速度を調整できるぞ」

  翼竜が進み始める。
  以降は、前後から飛んでくる槍のトラップやペリュトンの攻撃を避けたり、障害物をよけながら先に進んでいく。槍は剣や魔法でも叩き落とせる。翼竜がダメージを受けすぎると、墜落してしまう。

[18]砦の入り口を出ると…(マップ番号 <15>)

番兵「お前たち、ここからは逃がさんぞ!」

 門のところで、レッドドラゴンが登場&戦闘開始!(勝つまで砦の門は開かない)

 レッドドラゴンそのものには剣や魔法の攻撃は効かない。よって、画面上にある弩(おおゆみ)によって、ドラゴンに乗っている兵士を斃す必要がある。弩は、ソーサリアンで弩を選択し、あとはタッチ操作でパチンコをはじく要領で発射できる。

 兵士はレッドドラゴンの頭や背中に乗っており、3人いる。3人をすべて倒すと、レッドドラゴンは制御を喪って、砦の門を壊して逃げ出してしまう。

 ソーサリアンは、外へ脱出できるようになる。

[19]教会にグラハンを連れてくると、パーティから外れる(マップ番号 <8>)。

 その時、入口にガウェインが現れる。

ガウェイン「ほぅ、なんとか魔導士どもを全員救い出したようだな。
      重畳、重畳」

グラハン「…ガウェイン=ジェレント!」

ソーサリアン「導師?…ご存じなのですか、この男を?」

グラハン「知っているもなにも…砦で顔を何度か見かけたので間違いもない。
     こやつがローデシア辺境地区司令官ガウェイン=ジェレント――
     ザールを滅ぼした男じゃ!」

ソーサリアン「なん、だと…!」

ガウェイン「そういうことだ」

解説「ガウェインはニヤリと笑って、帯剣の鞘をはらった」

ガウェイン「いまさらではあるが、
      このまま返すというわけにもいかんのでな。
      ソーサリアン、行くぞ!」

ソーサリアン「危ない!導師たちは下がってください!」

解説「魔導士たちは呪いの後遺症で、戦うのはまだ無理のようだ。
   敵の攻撃から魔導士たちを守りつつ、ガウェインを斃せ!」

グラハン「ソーサリアン!魔法の盾を出せるが、
     今の儂らでは盾を出すだけで精いっぱいじゃ…
     なんとか、これを操ってくれると助かるのだが…」

解説「魔法の盾が現れた。
   盾は<あいふぉん>を左右に傾けると、
   魔導士の周囲を円周上に移動するぞ。
   これでガウェインの攻撃を防げ!」

 3人の魔導士は、ガウェインの攻撃を一定回数以上受けると死んでしまい、ゲームオーバーとなるので要注意。盾を移動させてガウェインの攻撃から魔導士を護りつつ、戦う必要がある(map.ppt P.12も参照)。盾は、時間と共に小さくなっていくので、なるべく早くガウェインを斃す必要がある。

[20]戦闘に勝利すると…

ガウェイン「なるほど…さすがは噂に違わぬつわものどもということか…」

ソーサリアン「我われの勝ちのようだな。
       …なぜ我われを謀り、導師たちの救出を手伝った!?
       なにが目的だ…
       …言え!」

ガウェイン「別に他意はないさ。
      この面倒な魔導士たちを、
      お主らに連れて帰ってもらいたかっただけのこと」

ソーサリアン「おためごかしを…!」

ガウェイン「嘘ではないさ。
      …半年近くにもわたって魔導士どもを、王都にも護送せず、
      このような辺境に留め置いたのは何故だと思う」

ソーサリアン「……」

ガウェイン「我われ自身が、ザールの占領を望んでいないからよ。
      ザールを占拠すれば、次はペンタウァ本国との抗争は免れぬ。
      我が国の体力を考えれば、それは望ましいことではない。
      たかだかザール一都市のために、我らの命運を賭すなど、
      あってはならぬことよ。
      無論、ザールとは長い抗争の歴史もある故、講和もできぬ。
      ザールを相手に、適当に小競り合いを繰り返していることは、
      我われにとっても望ましい状態であるわけだ」

ソーサリアン「であれば、なぜ魔導士ザラハーンを陥れるような真似を…?」

解説「それを聞いた、ガウェインの顔が初めて忌々しげに歪んだ」

ガウェイン「愚かなことよ。我らザールも一枚岩ではない。
      我が統率する第八師団においてさえもな。
      無条件に版図を拡大せんとする輩は、どこにでもいるのだよ。
      愚かな魔導士ザラハーンを下らぬ甘言で唆し、
      ザールを殲滅せんとする輩がな。
      しかし、そのような愚か者は、
      ザール市街戦のただなかで斬り捨ててやったでな、
      安心するが良い。
      あとは、捕えてしまった魔導士3人を
      どうザールに返してくれようか、
      なかなかに迷いどころだったよ。
      無論、兵どもの建前、そのまま返すわけにもゆかぬ。
      王都の好戦派に虜囚の存在を知られぬようにするのは、
      しんどかったぞ。
      そんな苦労も知らず、
      お主らはなかなか魔導士どもを取り返しに来てくれぬ。
      さて、どうしたものかと、さすがの俺も悩んだわ」

ソーサリアン「とすると、我らが来るのも最初から知っていたのだな。
       であれば…」

ガウェイン「であれば、最初から大人しく返してくれれば良い…と?」

解説「ガウェインは、低く嗤った」

ガウェイン「そこは、遊びよ。
      最初は、適当に隙を見せて返してやろうと思っていたのだがな。
      密偵から、名高いあのソーサリアンがやってくると聞いては、
      そうもいかぬ。
      まあ、遊びだけではない。
      ペンタウァ国王の懐刀ソーサリアンが、
      どれだけの力の持ち主なのか、
      知っておくのも悪くはなかったさ」

ソーサリアン「なるほど。
       で、我々は導士たちをザールに連れ帰って良いのかな」

ガウェイン「好きにしろ。十分に、楽しませてもらった」

ソーサリアン「…感謝する。
       卿のような将軍が、このような辺境にいた運命にな。
       そして、これからも、
       この偽りの安定が維持されんことを祈るさ」

ガウェイン「同感だな。まあ、しばらくは安心して良いさ。
      ローデシアのお偉方が身の程知らずにもペンタウァ攻勢でも
      考えない限りは、自ずとザール進行もあり得ぬ。
      ま、ここには俺もいるしな。
      …心配するな。
      俺のような良識派は王都では煙たがれるので、
      しばらくは大丈夫だろうよ」

解説「おそらく二度とまみえることはないであろう異国の将軍と、
   互いの笑みが一瞬だけ交わり…
   そして、その一瞬は、一瞬で過去のものとなった」

ガウェイン「往け」

 ガウェインはマントを翻して、去っていく。

解説「これから後も、自治都市ザールとローデシア王国とは
   不毛な抗争をつづけるのだろう。
   いずれの勝利も敗北も、互いに求めておらぬことを互いに知りながら。
   だが、それは我われが関知できるところではない――
   そう、ソーサリアンは首を振った」

(End)