新時代のソーサリアンを提案する

30周年を越えたソーサリアンの夢と妄想を語り続ける

ソーサリアンNext(模擬提案書) Ver.3

このドキュメントはアップデートしました。新しい内容はhttp://d.hatena.ne.jp/sorcerian/20120605から参照してください。

Ver.1からの変更点は★★★で示しています。

設定資料ダウンロード(http://bit.ly/J2T0Yc

■はじめに

本文書は、「リメイク版ソーサリアンを作るとしたら」という命題に対して、個人的な見解をまとめたものである。

ソーサリアンは名作であるが、初版1987年から既に25年が経過しており、ゲームシステムとしてはあまりに古臭くなっている。実際、昨今の移植では旧作の回顧層が購入の中心となっていると思われ、新規ユーザが積極的に参入しているように見受けられない。
問題の本質は、以下の点にあると思われる。

 ・ゲーム性に直結しない、システムの不要なまでの**複雑**さ
 ・アクション、戦闘、イベントのシステムがいずれも**大味**
 ・結果、ゲームそのものが**単調**であるか、**理不尽に難しい**ことが多い

これを解決するには、ゲーム性に直結しない複雑さは最大限破棄し、逆に、アクション/戦闘/イベントの3要素について、より細かな制御を可能にするための改善が必要であると思われる。

以下では、上記を前提に、「現状システムの問題点」と「解決の方策」をまとめるものである。

■前提
上と重なる部分もあるが、本ドキュメントの立ち位置をまとめておく。


ソーサリアンのゲームとしての分類は、アクションRPGである。
しかし、上でも述べたように、アクション/戦闘が大味であったため、むしろAVGと言われることも多かったのが実情だ。

そこで、本ドキュメントでは改めてソーサリアンの原点は「アクション」であるという前提に立ち、アクションRPGとしてどのように進化を遂げるべきかという観点で改善案をまとめていくものとする。

よって、たとえば横視点のアクション形式は崩さない(アクションで視点が変化するのは、そのまま難易度やゲーム感覚の違和感に直結するためだ)。その前提の中で、如何にアクションを細かく制御できるようにするのかについて重点を置く。

なお、この方針は、ソーサリアンのアクションを難しくすることを意味しない。アクション初心者であればレベル上げによって易しくもなるし、難関に挑戦したいユーザであればレベルの低いままでも、「うまくやれば」敵と互角に戦いうるような緻密さを可能にすべきである。


ソーサリアンにはさまざまな要素があるが、その本質は
「無限にいつまでも新しいシナリオを自分の育てたキャラで楽しめる」
である。

これを実現するために必要な要素は、
 1. レベル上げによってゲームバランスを崩さない成長システム
 2. さまざまなシナリオを受け入れられるイベントシステム
 3. ゲーム性に直結しない複雑さの解消
という3本柱であると考える。

各論は以降で述べるが、特に3.については要注意と考えている。
既存のソーサリアンユーザにはそれぞれに自分の「ソーサリアンらしさ」があると思われるため、無制限に要素を廃止するのは避けるべきであろう。本ドキュメントでも、できるだけ現状を維持(もしくは、代案で補いつつ)しつつ、代案を見いだせないものについてのみ、廃止という提案を示している。

○★★★
ソーサリアンの進化系としてMORPGMMORPGが提案されることもあるが、本稿ではその立場は採らない。もともとのゲームシステムが複数人数の参加を前提としたものでないため、世界設定が同じだけで、ゲームとしてまったく別ものになってしまうおそれがあるためだ(そこまでやるならば、それこそソーサリアンでなくとも良いだろう)。

もちろん、昨今の風潮としてネットワークの活用や、それに伴う協力型のイベントを完全に排除するものではない。ただし、あくまで補助的な役割にのみとどめる。

※同じ理由から、本案では課金要素も追加シナリオとアバターのみと、ごく限定している。そもそも旧来のソーサリアンのユーザ層を考えた時に、課金に抵抗が大きいと予想される(旧ファン層がメインターゲットでないにせよ、無視することはできない)。追加シナリオが多少高額になっても、課金を前提としたゲームイベント、しかけは最大限避けるべきであろう。

■種族について★★★

問題:
現在のFighter/Wizardというのはむしろ職業であり、種族と職業が混在している。

解決:
Fighter/Wizardは人間としてまとめ、人間/ドワーフ/エルフとして再構成(種族選択時に、合わせて性別、年齢、クラス(後述)、職業、見かけを選択できる。

見かけについては、具体的には、以下のパーツを選択可能にする。

 ・肌/髪/目の色
 ・顔パターン
 ・髪型

見かけのパーツは、あとからアバター的に追加拡張できるのが望ましい(課金要素)。
#年齢要素があるため、パーツごとにYoung/Adult/Oldのパターンが必要となる。

※カメラ機能と連携して、自分の顔もキャラの顔に割り当てられても面白いかも。

★★★
また、パーツによっては初期パラメータに影響を与えるのも面白いかもしれない。
たとえば、

 ・スタイリッシュなパーツであればKRM上昇効果
 ・噴き出してしまうような面相であればMGR上昇効果(相手の集中力を奪うという意味で)
 ・理知的な顔立ちであればINT、逞しい顔立ちであればSTR上昇効果(まずは見た目から?)

など。
※あくまで「遊び」だが、アイデアのひとつとして提案しておく。初期パラメータでもあるし、ゲームバランスにはほとんど影響を及ぼさないはずなので。

解決2:★★★
種族の整理に伴い、「冒険者クラス」(以降、クラス)を設ける。

クラスとは…
冒険者の性質を決定するものである。
・成長ツリー(後述)は、種族/性別/クラスの組み合わせで決定する。
・導入クラスと専門クラスに分岐でき、初期で選択できるのは導入クラスのみ。
 専門クラスには、導入クラスで一定のレベルに達することで乗り換えが可能。

具体的に想定するクラスは、以下のとおり。カッコ内は装備できる武器/防具。

導入クラス>
 能力は低く、習得できるスキルにも制約があるが、比較的バランスのある能力を持つ、初心者向けのクラス。ファイター/ウィザードいずれを選択するかによって、後々にどの専門クラスに転換できるかが制限される。

(1)ファイター(剣|鎧|兜|盾)
 戦士系の導入クラス。基本的な武器/防具と一部の初歩的な魔法を使えるクラス

(2)ウィザード(杖|衣|指輪)
 魔法使い系の導入クラス。攻撃魔法を中心に、初歩的な魔法を万遍なく使えるクラス

専門クラス>
 能力は高く、さまざまな武器/防具を装備できるが、その分、特定の分野に特化した上級者向けのクラス。
 導入クラスでLv.Maxに達すると、専門クラスに転換できる。
 ただし、ファイターは戦士系のウォーリアー/闘士/ディフェンダー/レンジャー、ウィザードは魔法使い系のメイジ、プリースト、ソーサラーにのみ転換可能。

(1)ウォーリアー(剣、斧、槍、斧槍、モーニングスター|鎧、兜、盾)
 接近戦を得意とする攻守の要。
 基本的な攻撃治癒魔法も使え、利用できる武器のバリエーションにも富んだクラス。

(2)闘士(ナックル、棍、扇|兜|衣|指輪)
 格闘戦を得意とし、腕力、敏捷性に優れる。
 リーチは比較的短いが、スピードに優れる武器を使いこなす。
 反面、鎧、兜などの重装備はできず、防御力はやや低め。

(3)ディフェンダー(剣(両手剣)|盾(両手盾)|鎧|兜)
 防御を得意とする反面、敏捷性に欠ける。力に優れ、重めの武器を装備できる
 体力が成長しやすいので、激戦エリアを専守防衛で突破するのに向く。

(4)レンジャー(弓矢、ブーメラン、鉄砲、爆薬|兜|衣|指輪)
 戦士系では唯一、遠隔攻撃を得意とするクラス。
 敏捷性に優れるが、その分、防御力には欠ける。
 習得できるスキル(特殊/連携)も豊富で、パーティにひとりはいると便利。

(5)メイジ(杖|衣|指輪)
 武器は持てないが、代わりに強力な攻撃魔法を得意とするクラス。
 魔法使い系の中では、攻撃の要。

(6)プリースト(短剣、メイス、十字架|衣|指輪)
 治癒/防御魔法を得意とする。
 武器も使えるが、防御力、敏捷性ともに低く、主に後方支援役(パーティの先頭で戦うことはあまりないだろう)。

(7)ソーサラー(杖、鞭、短剣、吹き矢、爆薬|衣|指輪)
 補助魔法を得意とするクラス。
 魔法使い系のクラスでは、もっとも敏捷性に優れ、使える武器にもバリエーションがあるため、物理的な戦闘への参加の機会も多くなると思われる。

 ※プリースト、ソーサラーの魔法は直接攻撃に対応していないため、物理攻撃の選択肢を多めに持たせている。

専門クラスで一定のレベルに達すると、クラススロットが増えて、他のクラスも選択できるようになる。ただし、同じ戦士/魔法使い系のクラスから選択する場合には専門クラスから選択できるが、戦士⇔魔法使い系クラスを跨る場合は、導入クラスから選択する必要がある。
 Ex. ウォーリアーがディフェンダーを追加する場合は直接選択できる。しかし、ウォーリアーがメイジを追加するには、いったんウィザードを選択しなければならない。

また、レベル/パラメータはクラスごとに持つものとし、追加したクラスについてはレベル1(パラメータも初期状態)からの開始となる。

複数のクラスを備えたキャラは、<トラベラーズイン>でのみ使用するクラスを変更できる(シナリオ内では固定)。ただし、しばらくクラスを利用しないで放置しておくと、年単位に成長ツリーが後退してゆく(=レベル/パラメータが低下)ので、ある程度バランスをもって順繰りに利用する必要がある。

補足(ボツ案):
当初は、種族によって選択できるクラスに制約を設けても…と思ったが、(たとえば)ドワーフの魔法使いがいても良いと考え直し、特に制限は設けていない。
ただし、成長ツリーで著しく不利になるなど、ハンディキャップは考慮すべきだろう。

■年齢(寿命)/時間について★★★
旧Ver 1.0から大きく変化させたのは以下件である。
Ver 1.0では、年齢/世代交代という考え方を廃止としていたが、「世代交代できるRPG」はソーサリアンの重要な要素であると思い直し、Ver.2では世代交代にいかに意味を持たせるかに重点を置いて検討している。

問題:
寿命/世代交代はソーサリアンの主な要素のひとつであるが、時間の経過が速く、一般的なプレイでは、キャラをようやく一人前にしたところで寿命が来てしまうという問題がある(そのため、ほとんどのやりこみユーザが不老不死を前提としていた)。

解決:
時間の経過を「年」から「月」「日」単位に改める(ペンタウァの街では「●○年●○月●○日」を表示する)。たとえば、以下のように時間周りの機能を改める。

 ・七惑星魔法を装備に課すには1ヵ月必要
 ・冒険で経過する時間は、シナリオごとに傾斜を持たせる(短いシナリオでは数日、長いシナリオでは何か月も)
 ・「時間の経過」メニューでは、月、週、日の単位で時間を経過できる。

時間の経過を遅めることで、ひとつのキャラクターを育て、育てたキャラで十分に冒険できる時間を確保するのが目的である。

解決2:
ただし、上の解決方法は、あくまで過剰な世代交代を避けるための方策である。その他に、世代交代しても良い、あるいは、世代交代したいと思わせる要素が必要である。
具体的な方策は、以下のとおり。

(1)冒険者の書を設ける
最初の冒険からの履歴を記録し、シナリオ達成率(マップ網羅率、アイテム入手率、イベントクリア率など)、特殊イベント(後述)のクリア記録、その時のキャラの情報についてあとから参照できるようにする。

冒険者の書には、自動的に記録される情報だけでなく、プレイヤが自分で日記や、冒険途中のキャプチャ(*)、日記などを残せるようにもし、あとから何世代にもわたる冒険の歴史を家系図的に見返せるように。

これによって、世代交代してもゲーム全体としての進行を実感できるようになるし、過去のキャラを糧に「自分の冒険の記録を作る」という新たな目的ができるので、世代交代への抵抗が軽減できるのではないだろうか。

*)冒険中に記録しておきたい場面で、メニュー[冒険をキャプチャする]を選択することで、その場面を残せる。

(2)世代交代によって不老不死を発生
特定のクラスを最大にしたキャラ同士が結婚することで低確率で寿命が250歳のキャラができる、更に250歳キャラ同士を結婚することで低確率で不老不死(*)のキャラが生まれる。
このように、世代交代に明らかな付加価値を設ければ、世代交代がやむを得ないものではなく、ひとつの動機づけにもなるかもしれない。

同様のアイデアで、低確率で、以下のような特殊なキャラが生まれるのも良いだろう。

 <年齢に関わるもの>
 ・時を見守る者(年齢の経過スピードが他の人の半分)
 ・生き急ぐ者(年齢の経過スピードが他の人の倍。ただし、成長も早い)
 ・ウラシマ(ランダムにある時突然老人になる)
 ・若返り(年寄りで生まれて少年に戻っていく。16歳で消滅)
 ・長命(寿命が250歳になる。人間、ドワーフのみ)
 ・不老不死(上記のとおり)

 <パラメータに影響を与えるもの>
 ・特定属性のモンスターの攻撃に対して耐性を持つ(Ex. 炎に魅せられた少年、尾ひれを持つ少女、嵐を呼ぶ者など)
 ・両性具有(結婚できないが、最初から高いパラメータを持つ)
 ・美人薄命(最初からパラメータがほぼ最高値で容姿も神々しい。しかし、寿命が極端に短い)
 ・転生者(先祖のパラメータを完全に引き継ぐ)
 ・魔に魅せられた者(魔性の姿を持つキャラ。KRMは最低だが、他パラメータは高い)
 ・神に祝福された者(神の姿を持つキャラ。パラメータは総じて高く、最初からクラススロットを複数持つ)
 ・虚弱体質(STR/PRT系のパラメータが著しく低く、成長もしない。魔法使い系クラスのみ選択可能)
 ・愚者(INT/MGR系のパラメータが著しく低く、成長もしない。戦士系クラスのみ選択可能)
 ・役立たず(すべてのパラメータが著しく低く、成長もしない)

 <特殊スキルを持つもの>
 ・エスキモー(氷の上でも滑らない能力)
 ・鷹の目(敵の攻撃を中確率で回避できる)
 ・盗賊の目(トラップをかなり高い確率で回避できる)
 ・有翼人(二段ジャンプでより遠くへジャンプが可)

 <複合クラスに属するもの>
 ※複合クラス:複数の専門クラスの性質を受け継いだ特殊なクラス。
   得られるスキルは、もととなるクラスの最小公倍数的な扱いとなる。
   決められたクラスをLv.Maxまで成長させた両親から低確率で発生。
   ただし、子孫には引き継がれず、子孫では、複合クラスのもととなるいずれかのクラスが引き継がれる
 ・魔剣士(ウォーリアー+メイジ):攻撃魔法を駆使できる戦士
 ・聖闘士(闘士+プリースト):治癒魔法を駆使できる闘士
 ・賢者(メイジ+ソーサラー):攻撃/補助魔法を駆使する魔法使い中の魔法使い
 ・アサシン(レンジャー+ソーサラー):補助魔法+接近戦にも対応したレンジャー
 ・サムライ(ウォーリアー+ディフェンダー):攻守共に優れた戦士中の戦士
 ・アーチャー(レンジャー+メイジ):物理/魔法共に遠隔攻撃に優れたクラス

この他にも、さまざまなバリエーションを設けることで、特殊キャラコンプリートの動機づけにもなるだろう(年齢、パラメータ、見かけなどで、上記の他にもさまざまなバリエーションができそう)。

*)著者は、不老不死は廃止でも良いと考えている(年齢、世代交代の意味づけをそもそも破壊するしくみであるからだ)。しかし、旧来からのプレイヤの間では不老不死は必須の要素ともなっており、廃止に抵抗があると思われることから残すことにした。ただし、時間経過が遅まることで、不老不死の必要性は低くなるだろう。

補足:
新設した結婚システムについて、以下にまとめる。

(1)結婚できる条件
結婚は、最低でも10以上のシナリオをクリアした仲間同士でのみ可能とする。ただし、KRM判定がGood(30以上)とEvil(0未満)のキャラは結婚できない。

(2)子供ができる条件
子供は、結婚したキャラ同士が街で時間経過することで、ランダムにできる。
よって、ひと組の夫婦からたくさんの跡継ぎができる場合もあるし、逆に、ひとりもできない場合もありうる。子供ができる確率は男女キャラの年齢に応じて、Young>Adult>Oldの順で減っていく(ただし、女キャラがOldの場合は原則0%)。

(3)子供ができた場合
子供ができた場合、女性キャラは「12か月間冒険に出られない」「年収は半減」「ランダムに成長ツリーの後退を招く」などの制限ができる。子供は、誕生後、16年が経過することで冒険に出られるようになる。
親の死後、その装備は子供キャラに引き継がれる。

(4)子供キャラの設定
世代交代後の容姿/スキルは、上記のような特殊キャラを除いては、両親のそれを引き継ぐものとする。
 ・パラメータ:両親のパラメータに応じて高低を決定
 ・スキル:両親のいずれかの導入クラスLv.1
 ・容姿:双方のパーツの部分的な組み合わせ(ただし、あまり気に食わない容姿のキャラを使わせるのも面白くないので、限定的にカスタマイズは可能とする)。

■職業について★★★

問題:
現在、職業については年収やパラメータの変動具合を決めるのみで、シナリオとの関連性は薄い。

一部、職業を制限したシナリオもあるが、必ずしも有効に職業を利用できているわけではない。
というのも、単に、その職業に就いているかどうかを判定しているのみで、そこになんらのゲーム性があるわけではないからだ(パラメータの制約さえクリアしてしまえば、職業に就くためにさほどの制約があるわけではない=簡単に転職ができる)。

解決:
正直、根本的な解決策はまだ見出せていない(緩募中)。
そのため、Ver.1では職業を廃止としていたが、ソーサリアンTRPG的な雰囲気のひとつは、この自由な職業システムにあると思い直し、Ver.2では復活させている。

現時点で、職業に対する改善提案&意味づけは、以下のとおりである。

(1)キャラの性格付けのための「職業」
ソーサリアンシステムがTRPG的と言われる所以は、プレイヤーが名前、種族、性別、職業を軸に、自由にキャラの個性を決められる点にある。であれば、これを更に徹底できれば、職業の意味も強まるだろう。

本案ではキャラの個性付けという観点で、既にクラスの新設、ビジュアルのカスタマイズなどを提案しているが、加えて、以下のような情報をキャラに紐付けても良いのでは、と考える。

 ・「CardWirth」のような性格の設定(冷静沈着、うっかり者、リーダー格など)
 ・来歴、出自などの説明をフリーテキストで保存

これらに「職業」も加え、「キャラの自由な性格付け」というソーサリアンの特性をより強めていく。

これらは、ゲーム性には直接影響しないが、プレイヤーがよりキャラメイキングを楽しめるというメリットがあるだろう。また、ネットワーク経由でキャラを貸し出す(後述)際には、これらの情報も見せることで、互いのキャラを論評しあうなどの楽しみ方ができる。

(2)転職をしにくくすることで「職業」への愛着を強める
従来は、性別、年齢、パラメータ等の条件をクリアすれば、いくらでも職業を変更できた。そのため、職業とキャラとの関連付けが弱く、あまりキャラの個性を示す指標にはなっていなかった(おそらくこのキャラは絶対「農夫」というこだわりは、プレイヤの側にもなかっただろう)。そこで、転職をしにくくするために、以下の条件を加える

 ・「泥棒」経験のあるキャラは、現在のパラメータに関わらず、「宣教師」にはなれない、などの制約を設ける
 ・職業によっては、転職時にGold消費が必要となる(たとえば「農夫」であれば、畑を購入するための資本が必要。ただし、世代交代時は親の職業を引き継ぐ)
 ・時間経過で月収もUp(転職すると、月収もその職の下限に戻る)
 ・転職後は、一定期間は転職できない
 ・転職時にはミニゲームを設け、失敗時には失業(失敗したら一定期間、他の職にも就けない)などのリスクを設ける
  ⇒ ミニゲームの例>
    鍛冶屋:鎚の動きに合わせてボタンクリック、刀を鍛えろ!
    用心棒:出てきたゴロツキ10人をノーダメージで斃せ!
    船員:船倉の樽を時間内に所定の位置に移動できるか?
    吟遊詩人:画面上の音符に合わせて拍子をとれ(太鼓の達人のような)
    コック:画面上の動きを真似して、鍋をかき混ぜ、料理を仕上げろ!
    写本:10秒だけ表示される文字を覚えて、次の画面で正しく入力せよ!

これによって、職業は(替えられないわけではないにせよ)ある程度、強くキャラと結びつくこととなり、このキャラであれば「農夫」、こちらは「用心棒」などというイメージも付けやすくなる。

また、職業縛りのシナリオでは、自分のパーティにいない職業のキャラを、他のプレイヤーから借り受ける動機づけにもなるだろう(キャラの借り受けについては後述)。

(3)街での時間経過によってミニゲームが発生
街での時間経過によって、それぞれの職業に応じてミニゲームが発生する(月1回、どのキャラで発生するかはランダム)。内容は、転職時のミニゲームをレベルアップしたもの。ミニゲームは月収の増大によって、だんだんと難しくなっていく。
ミニゲームに応じて、月収が何割か増減する(最悪ゼロも)。ミニゲームが発生しなかったキャラの月収は既定値。

このようなミニゲームを設けることによって、街で過ごすソーサリアンの暮らしもよりリアル感が増し、単にGoldが入ってくるだけよりも、職業自体にも愛着がわくのではないか。

(4)シナリオでの職業しばりに意味をもたせる
従来、シナリオでの職業縛りは、ほとんどがその職業のキャラがいるかどうかというフラグ立ての役割しか持っていなかった。しかし、今後は最大限、その職業に関連づいたミニゲームを設けるようにする。

たとえば、「スパイ」が必要なシナリオでは、単に「スパイがいればどこそこを通れる」ではなく、「監視に見つからないように、スタート⇒ゴールに行きつけるか」などのゲーム性を設ける(スパイがいなければ、そもそも通過できないようなルートとする)。

本件の関連アイデアについては、拙シナリオNo.2でも示しているので、合わせて参照されたい。※シナリオは後日公開予定。

■パラメータについて
現在は、総じて、成長によって「長くプレイしているとキャラクターが強くなりすぎる」「キャラクターに特徴がなくなる」などの問題があり、ソーサリアンの本質である「無限に楽しめる」を阻害している。
キャラクターが成長していくのは当然のことであるが、長きにわたってゲームバランスを崩さない成長システムの見直しが必要である。

○★★★
問題:
現在、種族は初期パラメータの違いがある程度で、ほとんど特徴的な違いがない(Wizardでも強力な戦士になることが可能)。

解決:
種族/性別/クラスごとの成長ツリー(成長パターン)を設ける。
所有している<星力>(成長ポイント)を<城の謁見室>で成長ツリーに割り当てていくことで、キャラクターを成長させられる。
成長ツリーで変化するパラメータは以下のとおり。

 ・HP、MPなどの基本値
 ・STR、INTなどのパラメータ値
 ・魔法の習得と、そのレベルアップ
 ・クラス特有スキルの習得

変化の度合いは、種族/性別/クラスによって変化するものとする。たとえばウィザードはファイターに比べて、MPやINT、MGRの成長は早いが、HP、STR、PTRの成長は少ない、など。
※キャラによってランダムにツリーを補正しても良いかもしれない(成長しやすいがパラメータの最高値はやや低め、成長しにくいがパラメータの最高値がやや高めなど)。

また、クラスによって、成長ツリーの途中で得られるスキル(魔法)も決定する。

成長ツリーは分岐しており、プレイヤの裁量で、ある程度まではどのパラメータ、スキルを優先して得られるかを選択できる(主にSTR、INTなどのパラメータ値が枝に準備し、職業などの理由で職業成長ツリーが退行する場合は、枝部分のパラメータが減っていく)。
※いわゆる、FF13のようなクリスタルシステムのようなイメージ。

補足:
<星力>(成長ポイント)は、<月の欠片>、<火星の欠片>、...<太陽の欠片>(以降、総称して<●星の欠片>)をまとめることで得られる。
<月の欠片>、<火星の欠片>、...<太陽の欠片>各種1計7個=<星力>1ptの換算

<●星の欠片>は、以下の条件で得られるものとする。

 ・冒険中にモンスターを斃す。ただし、モンスターによって、また、モンスターを物理攻撃/魔法攻撃いずれで斃したかによって、得られる欠片は異なる
 ・冒険クリアによってトラベラーズインで得られる。得られる欠片の種類はランダム
 ・キャラ作成時に年齢を加算した場合は、初期値でいくらかの欠片が割り振られる

単に<星力>ではなく、<●星の欠片>としたのは、単にモンスターを斃せばよいというものではなく、欠片のレア度を傾斜させることで、欠片探しの要素も加えたかったため。また、単に「星」ではなく「七惑星」というキーワードを色濃く残したかったという理由もある(*)。

*)五元素の魔物も、もともと七惑星の力から変容したものという設定がオリジナルにあるので、五元素から<●星の欠片>を得られるのは背景設定ともつながるはず。

補足:
スキルは、大きく以下の4種類に分類できるものとする。

(1)メニューを増やすもの
 従来の「モンスターを知る」「ハーブを調合する」など。
 詳しくは、別資料config.xlsの[特殊スキル]を参照。
 このスキルを利用するには、スキル所有者がパーティの先頭でなくても良い
 ※ただし、該当するキャラが凍結、石化、戦闘不能の状態の場合は不可。

(2)あらかじめ装備し、明示的に発動するもの
 従来の魔法に相当する。詳しくは、別項「魔法について」で改める。

(3)連携スキル(専門クラス Only)
 特定のスキルを持ったキャラ2人がパーティにいることで発動できるスキル。
 具体的な内容は、別資料config.xlsの[連携技]を参照。

 発動のために、「スキルゲージ」を貯める必要がある。ゲージは、敵をノーダメージで斃し続けることで貯められる(途中でダメージを受けると、ゲージはゼロに。また、一定時間敵を倒さないと、ゲージは減っていく)。ノーダメージで敵を倒す動機にもなるため、より緊張感のある戦闘に繋がるのではないか。

 ゲージが満タンになるとスキル発動ボタンが有効になり、発動可能。
 ゲージ+関係するキャラのMPを最大消費するが、威力は絶大でほとんどの雑魚キャラを瞬殺できる「必殺技」的な位置づけとする(発動におけるビジュアルの格好よさを楽しめれば良い)。

 威力が故にゲームバランスを崩す可能性もあるので、「発動から一定時間は再発動できない」「ひとつの冒険ではパーティ全体で一度しか発動できない」など著しい制約をつけるか、もしくは、威力そのものを「通常魔法よりは強力に」程度に収めるは要検討。

(4)所有していることで自動的に発動するもの
 ほとんどがパラメータの成長で吸収できてしまうため、
 現時点では、具体的なものを思いつかなかった(緩募中)。

なお、スキルの名前は従来の雰囲気を残すために、原則として旧来からの名前をできるだけ踏襲している(当初は「神の加護」など新たな名前を付けていたが、雰囲気があまりに変化してしまったため)。

○★★★
問題:
道場では、お金さえかければいくらでも成長できるため、成長バランスを崩す可能性がある。

解決:
パラメータ成長の場としての道場は廃止。
あくまでレベルUpによる成長ツリーでのみパラメータを成長できるものとする。

代わりに、モンスターとの戦闘練習、アクションの練習を行うプラクティスモードとしての道場を残すと良いかもしれない。以下のような分類もありだろう。

1. 初心者の間(案内役の先輩ソーサリアン(グーランさん)にダンジョンを案内してもらいながら、ハーブやモンスター、魔法などの基礎を説明してもらう。<消えた王様の杖>リメイク?)
2. 戦闘の間(戦闘重視で武器経験値やGold貯めにも役立つ)
3. 体技の間(アクション重視でよくある基本的なシカケをこなしていく)
4. 魔法の間(すべての魔法をお試しで利用できるステージ)
5. 知識の間(ソーサリアンクイズ:オンラインで設問を拡張可能)

※2〜3.は階層クリア型。達成階によってボーナス<星力>が変化。
 舞台は、旧ソーサリアンのシナリオを断片的に舞台とすれば、旧ユーザとしては胸躍るかもしれない。また、カメラ機能と連動で自分の撮った写真を背景にするなども?


問題:
現在、VITによる扉の開閉可否は、煩わしい制限にしかなっておらず、ゲーム性の向上にはあまりなっていない(むしろ低いレベルで高いレベルのシナリオに挑戦しにくいだけ)。

解決:
VIT(活力)の代わりに、AGL(素早さ)を新設する。
その他、パラメータについても再構成しているので、詳しくは別資料config.xls[パラメータ](0)自キャラを参照。

■戦闘について
ソーサリアンではアクション(戦闘)は重視されていないという意見もあるが、自分は「ユーザがクリアしたシナリオを何度でもやりこみたいという動機づけ」という点で、アクションという要素は欠かせない(サブイベント要素だけではやらされている感が拭えない)――そうした意味で、戦闘/アクションシステムの正当進化がソーサリアンの未来形であると考える。


問題:
現在は、パーティ全員が団子状に連なる状態であるため、細かなアクションに対応できない。そのため、単に剣、魔法を乱射して進むのが基本となってしまう(ボス戦でも本質的に変わらない)。

解決:
パーティ内でのメンバ切替方式――画面上は一人だけが表示され、操作する方式とする。メンバの切り替えは自由に可。これによって、細かな操作も可能となり、頑張れば敵の攻撃も防げるはず(より高度な戦闘を期待できる)。

解決(代案):
可能であれば、Ys 7的なAIでの操作切り替え方式もありかもしれない。
ただし、複雑なしかけを伴うようなシナリオで、横視点の状態で複数キャラが動くのは(見た目的に)操作しにくいかも。

※斜め上視点にすれば解決するかもしれないが、ソーサリアンらしさのひとつは横視点ビューにあると思われ、原則として変更したくはない。

また、汎用的なシナリオシステムで、ここまでの制御が矛盾なくできるかはよく解らない。とすると、あまり重視すべき代案でないかもしれない。


問題:
現在、HP/MPともに自動回復が可能となっているため、シナリオ全体での戦闘の緊張感がない(一つの戦闘で死にさえしなければあとから回復すればよい)。
難しくしようとすると状態異常に頼るしかないが、これも解消してしまえばよいだけなので、本質的な解決ではない。

解決:
シナリオ内でのHP/MPの自動回復は不可とする(城では全回復)。
ただし、シナリオ内で以下のような回復イベントを設ける。

 ・青水晶/緑水晶:一度だけHP/MPを回復できる
 ・SavePoint(七惑星の石像):シナリオ内セーブ&全回復
 ・その他特殊イベント:村の宿屋で一晩過ごすなど


問題:
剣や斧、杖のリーチがすべて同じであり、しかも、動きのパターンも同様であるため、攻撃に変化がない。

解決:
以下のような方策を採る。

 ・武器ごとに、(1)斬・突・打撃などの基本動作、(2)威力、(3)リーチ、(4)速度などの特長を設ける。詳しくは、別資料config.xls[武器スキル]を参照。
 ・武器単位に両手持ちのものを設けても良いだろう(剣、槍、斧、盾など)。
 ・攻撃操作にも普通に斬る、スライディング、匍匐で攻撃、防御(盾ありのみ)を追加。

解決2:
上記に伴い、武器/防具種類の単位に「経験値」を設ける。
Xanaduはアイテム単位であったが、これをもう少し荒くするイメージ。
Ex. 剣に慣れたファイターが斧を使おうとしてもすぐには思った攻撃力が出せない。
これによって、剣の得意なファイター、盾の扱いに長けたファイターなど、キャラの特徴を出しやすくなる。

解決3:
武器/防具の経験値に応じて、動きのバリエーションが増える。
また、最大値になったら、武器固有の大技が付与されても良いだろう。これによって、使えるスキル(魔法)の少ない戦士系のクラスへの救済ともなる。
※ただし、大技はいずれも自動発動とし、あまり操作が複雑にならないようにする。

具体例は、資料config.xls[武器スキル](Lv.1〜3)を参照(パターン緩募中)★★★


問題:
現在は、前面/後背いずれから攻撃を受けても関係ない(未確認)。

解決:
自キャラ/魔物ともに、前面/後背で防御率に違いを持たせる。

○★★★
問題:
現在のシステムではボスキャラ以外との戦闘は重視されていない。
雑魚キャラは完全に無視してしまっても、ゲーム全体の進行には影響せず、モンスターの存在意義が弱くなっている。

解決:
以下の方策を設け、雑魚キャラとも戦う動機を与える。

 ・モンスターごとにドロップアイテムを設定する
 ・モンスターごとに<○星の欠片>(先述)を得られるようにする

シナリオ達成率の一項目として<アイテム収集率>を設ければ、アイテム収集の動機づけともなるだろう。<○星の欠片>はそもそも育成には必要なものである。

※ただし、これはシナリオクリアに戦闘が必須であることを意味しない。従来通り、シナリオによっては戦闘一切不要、デカキャラすらも倒さなくて良い、というものがあって良いと考える。

■魔法について


問題:
七惑星の星の組み合わせパターンは複雑であり、攻略まとめなどなしで目的の魔法を作成するのは困難であった。実際、後には「魔法学院」が設けられ、直接に目的の魔法をかけてもらう救済策が提供されている。

解決:
あくまで武器/防具にかけられた七惑星はキャラのパラメータに影響するものとし(たとえば火星はSTRをUpさせるなど)、スキルとしての魔法とは関連しないものとする。
なお、星を掛けるときの干渉は維持する。

補足:★★★
七惑星魔法をかけるには、一定量の<○星の欠片>を<魔法使いの家>に持っていき、Goldを支払う必要がある(たとえば<火星の欠片>100個で、火星(STR)+1など)。

必要な<●○星の欠片>の数は、装備に付与された星の数に応じて増える(たとえば火星1、水星2が既にかかっているのであれば、次に必要な欠片は3×100など)。また、星の数が多くなればなるほど失敗率も高まる。
これは、装備を強くしすぎないようにするための措置である。

※失敗によって装備が破壊されるなどの設定も考えたが、ロードしてしまえば済むし、オートセーブなどのしくみを設けるのはペナルティとして大きすぎるので、本案では単に「失敗」のみとした。

○★★★
問題:
120種類の魔法は、現実的にあまり利用できているとは限らない(多すぎる)。

解決:
以下の方策に従って、30〜40種類くらいまで絞り込む。
具体的な魔法一覧は、別ファイルconfig.xls[魔法]シートを参照されたい。

表の意味>
 習得できるクラス:○はLv.Maxまで習得可。数字は習得可能な最大Lv.を表す。
  F:ファイター/W:ウォーリアー/T:闘士/R:レンジャー/D:ディフェンダー
  Wz:ウィザード/M:メイジ/P:プリースト/S:ソーサラー
 属性への効果:攻撃魔法の各属性への効果。
  100〜:効果増大、1〜99:効果減退、0:無効、-1未満:逆効果

(0)すべての魔法に共通
魔法スキルにはLv.を設け、Lv.が上がるごとに機能が向上する(Lv.は1〜5)。

 ・攻撃魔法:攻撃範囲の拡大、貫通/追尾などの追加など
   Ex. FRAME Lv.1:火の玉(前方) Lv.2:火の槍(複数)、
    Lv.3:火の槍(複数&貫通)、Lv.4:ブーメラン(前後)、Lv.5:嵐(全体)
 ・防御魔法:防御率、持続時間の向上
 ・治癒魔法:復活、石化解除などであれば成功率の向上、治癒等であれば回復率の向上
 ・補助魔法:パラメータの上昇/下降率の向上、持続時間の長期

ただし、消費MPは増えて、詠唱時間も増える(発動までのタイムラグが増える)
※詠唱時間は武器のリーチに相当する考え方。

試案ながら、治癒/防御魔法についてはキャラ同士の親密度(同じパーティでシナリオをクリアした回数)によって、効果に変動があっても良いかもしれない。
※特にプレイヤー間でキャラの貸し借りを行う際に、特定のキャラをやりとりしたいという動機づけにもなり、プレイヤー同士の新密度にもつながるのではないか。

(1)攻撃魔法
 五元素に対して、それぞれ有効度合の異なる魔法5種類程度に絞り込む。

 すべてのモンスターに同等に効力を発揮する魔法は設けない。
 詳しくは、表の「属性の効果」を参照されたい。

(2)防御魔法
 物理防御、地/火/水/風/霊象の魔法防御Upなどにまとめる。

(3)治癒魔法
 HEAL、RESURECT、REJUVENATE、MELT、STONE FLESH、UN-CURSEとほぼ現状維持。
 ただし、RESURECT、MELT、STONE FRESHなどは成功率も設け、場合によっては効果を得られない場合もある

(4)補助魔法
 自分の素早さUp、敵の攻撃力Downなど、パラメータに直接影響を与えるものに限定。

なお、魔法については、後々のシステムアップデートで拡張できる余地を残しておくものとする。
ただし、FLYなどゲームバランスを崩す魔法については要注意。またMP0で利用できる魔法なども原則として認めない。

補足:
効果的には、魔法と一部被った概念として、薬(ハーブの調合)があるが、こちらはラインナップを見直せば継続しても良いと考える。
具体的にはconfig.xls[ハーブ]を参照(魔法のサブセットである)。

というのも、成長ツリーの導入によって、魔法がすべてのキャラで扱えるものではなくなったためだ。

 ・魔法を使えないキャラも、薬で同等の効果を得られる。
 ・薬は、原則として、魔法よりもやや高い効果を得られるものとする(利用回数が薬の方が限られるため、より効果のあるものにすることで、魔法との使い分けにもなる)。具体的には。魔法Lv.3程度の効果とする。

※他にも、魔物のドロップアイテムやダンジョンの宝箱などから入手できるアイテムは、従来通り、名前が違うだけで「薬にマッピングされる」ものとする。ただし、
 ・魔法Lv.は1〜5とバラツキを持たせる
 ・「ハーブの調合」スキルによって補充はできない
などの性質を持たせることで、薬とは差別化とする。
アイテムのパラメータについては、別資料config.xls[パラメータ](6)アイテムを参照されたい。


問題:
現在は凍結や石化などでも画面を切り替えると死亡扱いになってしまうため、MELT、STONE FRESHなどの必要性が弱かった。

解決:
凍結、石化の状態を画面切り替え&ペンタウァ帰還時も維持する。
凍結、石化のキャラは操作切替不可。
※死亡の扱いについては後述。

■アクションについて★★★

問題:
現在、ジャンプや泳ぐなどの動作が不自然。
たとえば、水の中でも動きが変わらないか、極端に動きが遅くなるなどの制御しかされていない(機種によって違う?)。
結果、アクション重視のしかけもあまり難易度を高くできないか、高くすると、理不尽に難しくなってしまう。

解決:
ジャンプ、泳ぐなどを現代のゲーム並みにはリアルにする必要がある。
少なくともデコジャンプは改善したい。

その他、シカケもマリオなどのアクションゲームに代表されるようなものは配置したい。
 ・トランポリン/バネ
 ・動く/回転する床
 ・氷(=滑る)
 ・傾斜(=動きが遅くなる)など

ハードにも依るが、加速度センサーなどを利用して、画面を傾けると、「ダンジョンの傾きが変化する」「パネルを回転させるとダンジョンも180°回転する」などのシカケも?

■イベントについて


問題:
現在は、パーティの人数は3 or 4人上限?、NPCは1人という制限があり、シナリオの展開に制約がある。

解決:
パーティの最大人数は、4人までで従来と変わらず。
ただし、シナリオによって1〜4人上限まで、3人固定、2人以上など、人数指定を柔軟にできるようにする。人数固定にすれば、現在はソーサリアンはパーティひと塊で「ソーサリアンのセリフ」にしかならないが、キャラごとに台詞を持たせることも可能になる。

また、NPCの人数も3人まで入れ替えを可能とし、パーティの上限4人を超えなければ同時に2人以上を仲間に加えることも可能とする(仲間にするキャラを選択することも可能)。


問題:
現在はNPCが死亡してしまうと、シナリオのクリア自体が不可能になってしまうことがある。

解決:
死亡という概念を取り払い、「戦闘不能」というステータスを設ける(RESURECTは「先頭不能」を解消する魔法になる)。
これによって、人数が厳密なシナリオでもイベントに支障をきたさないようにする。
※全員が戦闘不能になったところでGame Over。


問題:
現在は、アイテムを持っているだけでイベントが発生するため、謎解きも単調になりがち(=よく解らなくても、なんとなくイベントが発生して話が進んでしまう)。
また、アイテムを発動させるためにフラグ(情報)が必要など、イベントがそのものが冗長になる原因にもなっている(お使いイベントが多発する原因)。

解決:
シナリオ中で入手したアイテムの利用+装備を可能にする。
これによって、「どれを利用(装備)する」というアクションが一つ増えるため、プレイヤが判断して話を進めることが可能になる。

★★★
補足:
上記に伴い、アイテムは
 ・基本アイテム:シナリオ進行に関係しない魔物のドロップアイテム、隠しアイテム
 ・イベントアイテム:シナリオクリアに必要なアイテム
に分類の必要がある(それぞれで選択できるメニューも変化)。


問題:
選択肢が[はい][いいえ]に限られるため、イベントの分岐などにも限界がある。

解決:
複数選択や、そもそも任意の文字列入力も可能とする(クイズ、推理物などで利用できる)。


問題:
謎解きが単調で、基本はアイテムを持ってきてイベント発生のようなものがほとんど。本質的に、パズル的なイベントは少ない(or あっても、大まかなので妙に難しくならざるを得ない)。

解決:
別ウィンドウで、ミニゲームを追加できるようなしくみ(インターフェイス)を設ける。たとえば、パズル、スロット、すごろくのような機能を別ウィンドウで追加できるようになれば、「絵合わせすれば扉が開く」など、謎解きにもバリエーションを持たせられる。
ミニゲームの結果は成功/失敗だけでなく、得点も戻せるようにする。

補足:
ソーサリアンARPGであることを考えれば、あまり趣旨が分散するのは望ましくないが、シナリオの自由度を考えれば、これによってシューティングやアドベンチャー、シミュレーション系のシナリオにも一定対応できるようになるものと期待できる。

○★★★
問題:
罠が、現在はあまり有効に働いているとは言い難い。罠に「石化」「凍結」など、致命的なものが多すぎるため、罠の解除判定もあまりに大味すぎる(DEXが高ければ、ほぼ確実に回避できるし、低ければかなりの確実でかかる)。

解決:
罠にバリエーションを持たせる。
具体的には、「**一時的な**攻撃力や防御力パラメータの低下」をメインとする。その上で、DEXによる罠解除判定はシビアにし、DEX値が高い場合にも回避率は下げる(成長したキャラでもそれなりに罠にかかる)。

伴い、「石化」「凍結」「呪い」など致命的なものは、パラメータ低下系トラップの中で、更に低確率で発生する<現象>に改める(たとえば、石化のトラップは標準で敏捷性を下げるが、低確率で石化効果など)。
※致命的なトラップは、バランスを考えればより確実に防げるようにすべき。

以下に、具体的なトラップの例をまとめる

 ・死のトラップ:HPを激しくダウン(ごく稀に死亡)
 ・毒ガスのトラップ:HPをダウン(やや高確率で毒)
 ・乱心のトラップ:MPをダウン
 ・脱力のトラップ:攻撃力(STR)を一時的にダウン
 ・無気力のトラップ:魔法攻撃力(INT)を一時的にダウン
 ・疲労のトラップ:防御力(PRT)を一時的にダウン
 ・呪いのトラップ:魔法防御力(MGR)を一時的にダウン(低確率で魔法利用不可)
 ・石化のトラップ:敏捷性(AGL)を一時的にダウン(低確率で石化)
 ・凍結のトラップ:器用さ(DEX)を一時的にダウン(低確率で凍結)
 ・異臭のトラップ:魅力(KRM)を一時的にダウン
 ・若返りのトラップ:何歳か若返る(ランダムに成長ツリー後退。低確率)
 ・老化のトラップ:何歳か年を取る(低確率)
 ・忘却のトラップ:スキル、Gold、未装備アイテムのいずれかをランダムに喪う(ただし、スキルはペンタウァ帰還で回復)

なお、パラメータ低下系のトラップは、キャラのDEX値によって持続時間が変動する。

補足:
新しく「目くらましのトラップ」など、一時的に左右操作が不能になるトラップがあっても面白いかも。ジャンプ、攻撃/魔法などは操作可能にしておけば、ランダムに動くソーサリアンを見つつ、敵や落とし穴を回避していくなど、ちょっと風味の違うアクションを楽しめそうだ。

解決2:
トラップにかかった場合には、以下のようなアクションを作動させる。

 ・ボタンアクション(画面に表示されたボタンを押すことで回避)
 ・時間内(5秒程度)に、トラップ停止のための赤/青/黄ボタンを押させる
  ⇒ 正解であれば、トラップが停止する。
 ・デバイスを左 or 右に傾ける(=左か右に避ける)。ガスや矢などを避ける
 ・ボタン連打で罠の作動を抑える(規定回数以上で回避)
 ・デバイスを振って罠の作動を抑える(規定回数以上で回避)
 ・その他(アクション緩募中)

単なるパラメータ判定だけでは、ユーザにとってはあまり面白みがない。トラップが作動するまでになんらかのユーザアクションを設けることで、扉や宝箱を開けるのにもより緊張感が増すのではないか(トラップがない場合も含めて)。


問題:
(現時点で必ずしも問題というわけではないが…)

解決:
会話シーンでキャラクターの立ち絵や、シナリオの途中で、イベントアニメーションを挿入できるしくみがあっても良いかもしれない。あまり多用すべきでないが、ポイントポイントでの盛り上げには役立つ場合もあるかもしれない。

立ち絵は、現在のドットキャラでも想像力は掻き立てられるのだが、やはりキャラの見かけ、表情があった方が、特にストーリ重視のシナリオでは盛り上がると思われる。

■シナリオそのもののしくみについて


問題:
シナリオレベルは現在、1(簡単)〜5(難しい)まで設けられているが、シナリオを拡張していくと、キャラのレベルも上がっていくため、追加シナリオはおしなべてシナリオレベルを高く設定せざるを得ない。
一方、ユーザ側もいきなり追加シナリオを遊ぶということはしにくい(基本シナリオをすっとばして、ピラミッド〜を遊ぶことは、現実的には無理)。

解決:
デフォルトでのシナリオレベルは1〜5で維持するが、難易度を変更できるようにする(実績にはクリアした最高難易度を記録)。
難易度によって変動するのは、以下のパラメータ。

 ・モンスターのパラメータ値
 ・罠の多寡
 ・イベントの多寡

イベントについては、難しいアクションを伴うイベントを間引きする。特にサブイベント(任意のイベント)を間引きすれば、いったん簡易モードでクリアしても、再度、困難モードで挑戦しようというインセンティブにもなる。


問題:
シナリオは一度抜けると、そのまま初期化されてしまう。そのため、途中で装備などの不足でペンタウァに戻った場合にも、常に最初からシナリオを再開しなければならない。

解決:
ペンタウァに戻る際に、現在の状態を維持するか、初期化するかを選択できるようにする。これによって、いったんペンタウァに戻って、何か月か経過したら新規イベントを発生させるなどの展開も可能になるかも。


問題:
戦国〜のような連作ものでは、シナリオとして選択できるにも拘らず、条件を満たしていないキャラでシナリオに入ると、「門が閉じています」などのガードで実質シナリオを進められない。
また、最後までストーリの大枠が見えてしまうため、先の見えないというワクワク感には欠ける。

解決:
シナリオに開始条件を設け(あるシナリオをクリアしている、など)、開始条件を満たしていない場合には、そもそもタイトルそのものが表示されないようにする。
タイトルが表示されなければ、シナリオ側で奇妙なガードをかける必要もないし、先のシナリオをあらかじめ参照できないため、長編も先の展開を伏せた状態で提供できる。

○★★★
問題:
隠しアイテムがある程度で、シナリオを繰り返し楽しむという要素は少ない。

解決:
(この辺は、反対意見も多そうだが)やりこみ要素の設置を検討する。
具体的には、以下のような要素を加える。

(1)ミニイベント/ミニゲームの設置
旧来のハードと異なり、データサイズにはある程度の余裕はあるはず。その余裕を活かして、シナリオクリアに必須ではないイベントやゲームを設けていく。

単なる任意イベントの他、以下のようなシカケも面白いかもしれない。

 ・現実の時間帯によって登場するモンスターが変化する(=夜は凶暴なモンスターが現れやすい)、隠れ賭場に入れるようになる、など時間縛りのイベント。
 ・選択肢によっては、立場の異なるシナリオ。対立する村の抗争を収めるシナリオで、村A、Bいずれの味方に付くかによって、逆の立場でシナリオが進む、など。
 ・GPS機能を利用して、プレイしている場所が変化すると、登場人物のせりふ(方言)が変化する。

(2)達成率の管理
クリア難易度、マップ横断率、モンスター討伐率、アイテム入手率、イベント達成率は、システム全体として管理できるものとする。これによって、達成率のコンプリートを狙って、シナリオを何度も楽しめるようになるだろう。

#上に関連して、モンスターごとにドロップアイテムを設ける。「物理/魔法いずれで倒したか」によって発生アイテムは変化、また、ドロップ率も設けて入手しやすさも変化させる。

(3)特殊イベントの追加
通常のシナリオだけでなく、いったんクリアしたシナリオを舞台に特殊イベントを発生させる。特殊イベントは、<長老の家>で随時発生するものとする。

 Ex. タリスマンの森からペンタウァに大量の魔物が発生している。討伐せよ!
   オリンピック開催。盗賊たちの塔〜呪われたオアシス〜ルシフェルの水門までチェックポイントを通過しながら走り抜けろ!
   ペンタウァ各地に散らばった<●○の宝玉>を集めよ!(シナリオを跨ってアイテム探索)
   ペンタウァの四方から魔軍が攻勢。ペンタウァを護れ(期間限定のプレイヤ全員参加イベント。ネットワーク上で斃した全プレイヤのモンスター討伐数によって成否が決定する。討伐数のランキングなどを出しても)
   貴重な財宝を<盗賊たちの塔>に隠した。欲しければ探してみよ!(特定のプレイヤが自分が入手 or 自分で星を課したアイテムを特定のシナリオに隠し、他のプレイヤに探させる出題型イベント。出題者には参加人数に応じて<星力>とGoldが与えられる)
    ※出題は、<長老の家>で行える(後述)。

アイテム収集イベントでは収集率、討伐イベントでは討伐数などで、ランキングを出しても良いかも(ネットワークでのランキング機能)。

※(やりすぎは禁物であるが)イベント発生に伴い、既存シナリオに対するマップの拡張はあっても良いかもしれない。たとえば<不老不死の洞窟>の奥に隠し洞窟が見つかった!…など。

(4)掲示板機能の設置
 <トラベラーズイン>に、<憩いの間>を設ける。ネットワーク経由での雑談やファン投稿、Q&A掲示板など。Q&A掲示板では回答したプレイヤに<星力>をボーナスとして付与。

(5)ファン投稿イラストの投稿機能
 総合、シナリオ、モンスター、NPCなどの単位で、イラスト、小説の投稿を可能とする。<冒険者の書>から関連する投稿を参照できるようにしても良いだろう。
 最終的には、これらユーザ投稿をまとめることで、かつてのザナドゥデータブックのユーザ参加版のようなものができるのが理想。

■ペンタウァの街について★★★


問題
現時点での「街」には、以下のような問題点がある。
・ほとんどの機能がゲーム初期でのみ利用するものであり、ある程度、キャラが成長してくると<謁見室>を除いては、あまり利用しなくなる。
・Goldでパラメータや装備を交換しているだけで、街に出ても面白みがない。

解決
以下のように、メニューを整理&刷新する。
ただし、冒頭でも述べたように、あくまでオリジナルのらしさを失わないよう、大項目(トラベラーズインや長老の家など)レベルでは変更しないものとし、個別のメニューもできるだけオリジナルとの互換性を持たせている。大枠での方針は、以下のとおりである。
 ・ただいるだけでも面白い街を
 ・キャラがある程度育っても、それなりに利用できる街を
 ・ネットワークを前提としたソーシャル的な要素を加える
  ※ただし、あくまでオプショナルな扱いとし、その機能を利用しなくてもゲームが成り立つこと。

(1)トラベラーズイン

・キャラクターを作成/削除
 ギルドに登録することで、自分で作成したキャラを他ユーザに貸出可能に。
 貸し出したユーザには冒険で得た<○星の欠片>が自動配分される。
 貸し出しキャラがいる場合には、冒険の途中でのセーブが不可に?
 ※貸し出しっぱなしという状態を避けるため(時間を共有するのは難しいため、このような方策を採った)。貸し出されたキャラは24時間後に返還される。
 ※貸し出し中に死亡したままペンタウァに戻ってきたキャラは自動的に復活した上で、戻される(借りた側では、復活のためにいくらかのGoldが消費される)

・冒険に出かける
 利用可能なシナリオの検索(ネット経由でのシナリオUpdateもここから可能)
 クリア済み、未クリア、課金コンテンツなどのフィルタ機能を設ける
 シナリオの難易度もここで選択できる。

 シナリオ選択時には、最低でも紙マニュアル相当のプロローグが欲しいところ

・結婚する
 一定の条件を満たした男女のキャラを結婚させられる(詳しくは「結婚について」を参照)

・ボスラッシュモード
 ドラゴンモードの拡張として、基本シナリオの全ボス総登場のモード
  ⇒ 追加シナリオによって拡張があっても良いかも。
 基本シナリオをすべてクリアによって発生。

 1. ネットワーク経由でクリア時間を競うランキングモード
 2. GPS連動で、特定の場所に移動すると、対応するボスが登場するリアルモードなど
  ⇒ 特定の場所(たとえば自宅)をペンタウァとして登録すると、
    そこを中心として、シナリオの舞台となる各地に相当する場所に
    移動すると、ボスが登場(カメラ機能でリアル風景を見ると、ボスがリアル風景に重なって表示されるので、そこで発見&戦闘開始!)
    各地を転戦してボスをすべて倒すのが目的。
    ※リアルでは入れない場所などありそうなので、ある程度、
     場所の判定には遊びを持たせること。

 ※エンディングを見るための、従来のドラゴンモードは廃止。その代わり、MD版のように一定条件でロック解除される最終シナリオを設ける。
  例:拙作シナリオNo.1を参照(後日公開予定)

・時間経過
 先述のとおり、単位は月、週、日で切り替え可とする。
 ただし、以下の制約を課す。
  - 「失業」状態のキャラは、時間経過によってGoldを「消費」する
   (無駄飯を喰らっているわけだから、消費だけがあるのだ)
   Goldがゼロになった場合には、一定期間置きにKRM低下のペナルティ
    ⇒ その場合も道場で一定のGold稼ぎはできるので、原則救済となるはず。
  - 冒険に出ずに街で過ごした場合、年単位で成長ツリーの後退を招く(ロートル化)。減退の速度は、クラスと職業のマッチング率によって変動。たとえば傭兵のファイターなどは職業とクラスがマッチしているので減退しにくい。しかし、商人のファイターは減退の速度が速いなど)。

 ※上記は、時間はなるべく冒険の中で自然に経過させたい(時間経過メニューはあまり使わせたくない)という意図である。

冒険者の書
 以下の情報を家系図 or 歴史書的に参照できる
  - 冒険の履歴
   シナリオのクリア情報(マップ網羅率、アイテム入手率などの達成率)
   クリア済みシナリオのNPC/モンスター画像、サウンドもここから参照可能に
   ※ユーザ投稿の小説/イラストも、ここで合わせて掲載
  - これまで利用してきたキャラの履歴(誕生、結婚、死亡など)
  - その他、ユーザが自分で記録した日記やキャプチャの参照

・パーティ編成
 自分が育てたキャラだけでなく、ネット経由で他ユーザが育成したキャラを検索可能
 単に他のユーザと連携できるというだけでなく、他のユーザが育てたキャラを眺める楽しみも持たせたい。

冒険者のサロン
 ユーザによる雑談&イラスト投稿掲示
  ※旧「お便りを読む」をネットワーク対応としたイメージ。
 Q&A掲示板(回答したユーザには<○星の欠片>を付与)

・倉庫
 モノを預ける&引き出す
 ただし、預ける量によってGold消費(アイテムを放置せず、常に整理させるように)

(2)武器と防具の店

・装備の売買
 初期装備に加えて、自分で売った装備に価格設定し、ネットで売り買いも可能に(星魔法10個以上の装備などに制限)
 ※ただし、純粋なペンタウァGoldでの売買とし、いわゆるリアルな課金対象にはしない
 一定期間で売却できなかった装備は、最低価格で自動売却

・装備の修理
 武器/防具に「損耗率」を持たせ、
 斃した敵の数&敵PRT値(武器)、被ダメージ(防具)に比例して徐々に加算。
 この値が高まると、戦闘中に装備が破損する確率が高まる(破損した装備は消滅)。

 損耗率は、<武器と防具の店>で「修理」することでリセットできる
 ※なにも考えずに戦いまくるだけでなく、装備の状態を確認したり、時として魔法に切り替えたり、なるべくダメージを受けないように闘ったり、と、より戦略的な戦闘のきっかけになるのではないか。

(3)魔法使いの家

・魔法をかける
 対応する<○星の欠片>を消費することで、七惑星魔法を付与できる
 (たとえば、火星魔法をかけるならば<火星の欠片>100個など)。
 「必要な<欠片>の数」「付与にかかる時間」「失敗率」は、装備にかかっている星の数に比例してUpするものとする
 ※極端に強い装備ができてしまうのを防ぐため。

・凍結/石化状態を回復する
 凍結/石化はペンタウァに戻っても維持される。
 自分の魔法/薬で回復できないパーティは、ここで回復する必要がある。

(4)薬屋
薬屋の位置づけは特に変更なし

・薬の売買
・調合

(5)長老の家

・持ち物の鑑定
 従来通り。かかっている星の数を確認できる。

・ペンタウァについて知りたい
 ソーサリアン世界について、惑星神、5象、星の干渉などを解説してくれる。
 ※旧来のマニュアルに対応した内容を、ここで紹介。

・特殊イベントの依頼を確認する
 街の人々から来た特殊イベントの依頼を受けられる。
 また、クリア後に、ここで報告すると、イベントに応じて<星力>、Gold、アイテム等を得られる。

・特殊イベントの設定
 ネットワーク経由で他のプレイヤーに対して、自分が持つレアアイテムを賭けて、探索イベントを設置できる。
 手順>アイテムを隠すシナリオを選択すると、シナリオのマップが表示されるので、
  アイテムの隠し場所を決める。開始時間、イベント告知文&隠し場所のヒントを
  テキストで設定して設定完了(イベントの参加人数に比例して<星力>を得られる)
 ※比較的カンタンに設定できるので、シナリオを作成できないようなユーザも、
  ちょっと変わったイベントを考えて、設置してみようという気になるのではないか
 ※設定がカンタンにできれば、単なるアイテム隠しイベントだけでなく、さまざまな出題パターンに応用できるかも(緩募中)

(6)寺院

・死者を復活する
 「戦闘不能」状態になっているキャラを、Gold消費で復活させる。
 ※死者の国の扉を開くだけとし、生きているパーティで死者を救い出すなどのミニゲームもありかも。魔法での復活のように、パラメータ低下の副作用はなし。

・呪いをとく

・懺悔&寄付

(7)王の謁見室
 従来のレベルアップは廃止。
 <星力>をもとに成長ツリーにパラメータを加算できる(先述)。

(8)道場
 別枠で説明。いわゆるプラクティス&試練モードの扱いに改める。

(9)魔法学院
 廃止(もともとWindows版で魔法の救済として追加されたものであったので不要)

■展開について


問題:
従来の移植作品は、シナリオも旧作の純粋な移植に留まってきていた。そのため、旧作をもう一度、という人を除いては、「昔と同じならば」と購入しない層も多かったと思われる。

解決:
リメイクでは原則新作を。15シナリオをすべて新作にするのが難しいならば、以下のような方策があっても良いのではないだろうか。

 ・5シナリオは完全オリジナル
 ・5シナリオは旧作で人気のあった「天の神々たち」や「時の神殿」などを(そのままではなく)現在風にリメイク
 ・5シナリオはリメイクシステムの仕様を公開した上でシナリオコンテストで公募

システムに対する意見公募の場にもできるし、事前宣伝にもなるのでありなのではないだろうか。
ソーサリアンはプレイヤ一人一人が「ソーサリアンらしさ」のイメージを持っていると思うので、システム自体を意見公募することは一定意味があると考える(調整は大変そうだが)。

★★★
シナリオ内容については、展開するハードにもよるが、ハード特性を活かしたしくみは是非とも盛り込みたい。PS Vitaであれば各種センサー系を駆使するなど。
参考アイデアとして、本稿とは別に、iOSソーサリアンのシナリオコンテストに投稿したシナリオを添付する(*)。

*)現在はシナリオコンテスト審査中のため、未添付。後日公開予定です。

補足:
コンストラクションセット(自作シナリオ作成の開発環境)、ツールセット(既存シナリオで利用した背景やキャラクターのパターン&サウンド集)と、その完成物を公開するためのマーケットプレイスまで展開できれば、シナリオはいよいよ無限に広がるし、サードベンダーの参入も期待できる。
※オンラインが当たり前の時代なので、以前と違って、5シナリオ1セットの制約が外れるのも大きい(1シナリオ単位での提供が当たり前になるだろう)。

既存シナリオのマップをベースに、シナリオと魔物だけを置き換えるような機能を設ければ、シナリオ作成のハードルはぐんと下がるだろう。

■その他

問題:
城のメニューや、アイテム(武器/防具を含む)の一覧表がほとんどテキストベースで、いかにも古風である。些細な事ではあるが、モダンなゲームを中心にプレイするユーザには、まず違和感を感じるところだと感じる。

解決:
城のメニュー => すごろくのようなペンタウァマップの上で移動できるようにし、宿屋や道場などの上でコンテキストメニューを出せるようにする(街を歩き回るようにするのは、おそらく面倒くさいだけなので、最低限のGUI対応が吉)

冒険にでかける => ペンタウァ王国の全マップを表示し、そこから選択できるようにする。追加シナリオによって基本マップに変動があった場合は、適宜、改訂しても良いだろう。特殊イベント関連では、[モンスター発生][アイテムあり!]などのアイコンを表示させても良いかも。★★★

アイテム(武器/防具なども) => 武器、防具、アイテムにはイメージ画像を持たせる。名前を自分で変えられるのは既存のママとしても、少しでも「格好いい武器、防具を手に入れたい」とユーザに思わせるためには、それぞれに独自の画像を提供するのは意味があるはず。

攻撃魔法 => 種類に応じてより魅せられる、なにかが明確に判るビジュアルに改める(ライトゲーマーの相方にPC版をやらせたら、「ファイアーの魔法が鉄砲か何かだと思った」と言われたので;)。

■パラメータ関連(設定)★★★
以上の案に基づいて、主なパラメータ設定、及び、ダメージ等の計算式についてまとめる。ただし、計算式はバランスを考慮するのが目的でないので、一部例外を除いては、function(...)で計算のための引数のみをまとめる。
※PCは自キャラ、Mはモンスター、Wは武器、Dは防具、MGは魔法を表すものとする。

○パラメータ設定
 別資料config.xlsの[パラメータ]シートを参照

○ダメージ等の計算式

(1)物理攻撃
 Mダメージ=PC攻撃力×M防御力
  ※M防御力はPC攻撃力に対して何割ダメージを軽減するかを表す。
 PC攻撃力=function(PC-STR値, W基本攻撃力, W経験値)
 M防御力=(100−M物理防御+W七惑星効果)÷100 ※M物理防御は前面/背面を選択
 M物理防御_前面=IF(W基本動作) : M-PRT.C値, M-PRT.P値, M-PRT.S値
  ※武器の基本動作(斬・突・打)に応じてM-PRT.*値のいずれかを選択
 M物理防御_背面=M物理防御_前面×(M-PRT-B÷100)
 W七惑星効果=M属性に対して効果ある星の数×10 ※ただし、100以上は100に丸め

M物理防御は、主に以下の思想でもって設定している。

 ・W基本動作(斬・突・打)に対して防御力を傾斜させることで、武器の特性/魔物の弱点を表現している(斬系の剣には強いが、打撃系のメイスには弱いなど)
 ・武器の効かない魔物を表現できる(武器の効かない魔物がいれば、ウィザード系クラスの役割も重要になってくるだろう)。
 ・たとえば霊属性のモンスターでM物理防御(M-PRT値)が100とすると、既定では物理攻撃は無効となる。ただし、武器側で土星魔法(=霊属性に効果)を+1課していると、七惑星効果は「100-100+10」=10で物理攻撃が10%だけ有効になる。
 ・M-PRT-B:背面係数を固定で設けても良かったが、モンスターの場合、その形状によっては背面防御がむしろ強いもの、あるいは極端に弱いなどの差がありそうだったので、モンスター単位にパラメータを持たせている。

(2)物理防御
 PCダメージ_前面=PC防御力−M攻撃力
 PCダメージ_背面=(PCダメージ_前面−function(盾防御力, 盾経験値))×背面係数
 PC防御力=function(PC-PRT値, SUM(D防御力))
 M攻撃力=function(M-STR値)
 D防御力=function(D基本防御力, D経験値)×D七惑星効果
 D七惑星効果=(100+M属性に対して効果ある星の数×10)÷100
 背面係数=1.5 ※前面に対して5割増しのダメージという意味

(3)魔法攻撃
 Mダメージ=function(PC-INT値, M-MGR値)×(MG属性補正÷100)

※属性補正について:モンスター単位に設けても良かったが、魔法単位に属性補正を設定するのは現実的でない。それよりも魔法&属性単位の設定の方がシンプルと判断した。属性補正がマイナス値の場合はダメージマイナスとなる(=敵を回復させてしまう)。

(4)魔法防御
 PCダメージ=function(M-INT値, PC-MGR値)×((100−PC属性補正)÷100)
 PC属性補正=SUM(D七惑星効果)+スキルによって付与された属性抵抗力
 D七惑星効果=M属性に対して効果ある星の数×5
 スキルによって付与された属性抵抗力=防御魔法によって得られる属性防御力

※ただし、PC属性補正は50を限度とし、それ以上は丸める(つまり、最大半減)

■最後に

こうしてまとめてみると、ソーサリアンは現在の仕組みがあまりに古くなっているため、さほど目新しいしくみを設けなくても、格段にレベルアップする余地があるように思われる。

汎用的なシナリオ拡張のシステムであるため、あまり凝ったしくみを提供するのは、却ってゲームバランスを崩す惧れがある。しかし、上で述べた程度の整理、強化だけでも、大幅にゲーム性を強められるのではないだろうか。

本ドキュメントが妄想に終わらず、新しいソーサリアン開発のきっかけになってくれればと願う。