2013-09-09

　ペンタウァから山を三つ程越えた先にある森に、自然を愛する年老いた魔女が住んでいた。彼女は少女時代から共に生きてきた森の木々や草花の世話をし、森に住まう動物達も大切に慈しんだ。

　そんな慈悲深き魔女の行いを天空の城から長年眺めていた神は、ある日彼女に神器を贈った。それは金の卵を産むという世にも珍しい鶏であった。神からの突然の贈り物に大層驚いた魔女だったが、森を愛する心を神に認められたという事実は、彼女にとって大きな誇りとなったのである。

　魔女は年老いてもなお『金の卵を産む鶏』を、それはそれは大切にしていた。

　しかし、彼女が大切にしていた『金の卵を産む鶏』は、ペンタウァからやって来たという『ソーサリアン』と名乗る心無い者達に奪われてしまったのだ。

　ペンタウァのソーサリアンと言えば、数々の難事件や依頼を解決し、弱きを助け悪は裁くという勇敢で心正しき者の筈である。それがまさかこのようなことを……。

　魔女のソーサリアンへの不信はいつしか人間不信へと変わっていった。彼女は、まるで己の怒りをぶつけるかのようにペンタウァに大規模な呪いを掛けた。その呪いによりペンタウァは忽ち大混乱に陥り、魔女の手紙でソーサリアンの非道な行いを知ったペンタウァ王家にも衝撃が駆け抜けた。

　国王の臣下の中には、魔女に憎悪を抱き始めた者も多く、魔女の言うことは事実無根であるとして魔女を罰すべしとの苛烈な声も次々と挙がった。

　しかし、ペンタウァ国王は冷静であった。魔女と同じく長年この世に生きてきた王は、森に住まう魔女は心優しき者であると知っていたからだ。ペンタウァ国王は憤る家臣を鎮めると、すぐにソーサリアンへとお触れを出したのだった。

　心正しきソーサリアンよ、直ちに宝を取り返し、深き森の魔女に返上するのだ！

　ペンタウァから山を三つ程越えた先にある森に、自然を愛する年老いた魔女が住んでいた。しかし彼女が大切にしていた神からの贈り物である『金の卵を産む鶏』は、『ソーサリアン』と名乗る心無い者達に奪われてしまったようだ。

　そのことに心を痛めた魔女は、ペンタウァに大規模な呪いを掛けた。その呪いによりペンタウァは忽ち大混乱に陥り、魔女の手紙で事実を知ったペンタウァ王家にも衝撃が駆け抜けた。国王の臣下の中には、魔女に憎悪を抱き始めた者も多い。しかし、憎悪の闇に囚われた者達は、きっと憎悪の樹海で彷徨う事になるだろう。

　心正しきソーサリアンよ、直ちに宝を取り返し、深き森の魔女に返上するのだ！

　ソーサリアンのシナリオでよくある「お遣い」を意識しつつ、出来るだけ面倒がないようフラグ立ても分かり易く仕上げてみました。

　キャラクターの台詞やツッコミたくなるイベントも、何処か古くて懐かしさを感じるようなものを意識して書いています。マップは描き方がよく分からず、描き込みに限界を感じてあまり複雑なものには出来ませんでした。無念。

　特に凝った仕掛けもなく、敵の状態異常も毒のみなので、敵の強さを調節すれば「消えた王様の杖」よりも簡単なシナリオになるのではないでしょうか（寧ろ敵の種類が少な過ぎた……）。

　ある意味ソーサリアン入門編とも言える謎解きの単純さ。

　※専用シナリオシート参照

☆フリージの森
☆盗賊のアジト

　※専用シナリオシート参照

ロキア（NPC）	魔女フリージに師事する魔女見習いの女の子。
ガルベス（NPC）	盗賊のアジトの牢屋に囚われている青年ソーサリアン。
魔女フリージ	ペンタウァに呪いを掛けた魔女。宝物を奪われて人間不信に陥っている。
盗賊A	酔っ払い盗賊。アジトに入る為の合言葉を寝言で喋り、盗賊の証を鳥に盗まれてアジトに帰れなかったりする。
盗賊B、盗賊C	盗賊のアジトの門番。
盗賊D、盗賊E	盗賊のアジトの相部屋で雑談している。
盗賊F	盗賊のアジトの牢獄で見張りをしているが、とても退屈そうにしている。
ジルドバ（ボス）	盗賊達のボス。魔法を跳ね返す杖を持っている為、魔法が一切効かない。
魔狼（ボス）	ジルドバが以前遺跡で盗掘してきた物で召喚した魔法生物。魔法が一切効かない。

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