時の封土(冒険の書)
SORCERIAN for iOSシナリオコンテスト ガッツリ投稿 応募作品の第4作目です。2012/03/22投稿。
Nextシナリオ 目次:[id:sorcerian:20120801]
ソーサリアンNext案 目次:[id:sorcerian:20120605]
- 冒険の書/シナリオデータ:[id:sorcerian:20120924]
- ストーリー(前半):[id:sorcerian:20121001]
- ストーリー(後半):[id:sorcerian:20121009]
時の封土(冒険の書&シナリオデータ)
マップ/設定資料ダウンロード
オフラインで参照したい方はこちらから(PDF版)
プロローグ
「はぁはぁ…」
洞の中に、乱れた息づかいが、戦靴の響きと不規則に入り乱れた。
いったい、どうしてこうなってしまったのだろう。
いや、そもそもなぜ自分たちは追われることになったのか。
どこで自分たちは間違ったのか。いや、間違ったわけではないのか。
混乱した頭で、彼は考えた。
一緒にやってきた仲間とは、とっくにはぐれた。
先ほど不快な――男とも女ともしれぬ悲鳴が聞こえたような気がする。
もしかして、あいつがやられたのか。
もう、生き残っているのは自分だけなのかもしれない。
いや、それさえもわずかな時差であって、行きつくところは同じなのか。
死――
歴戦の戦士である彼は、冒険の中で何度もその言葉と向き合ったはずだ。
そして、畏れることもなかった。
しかし――今は、怖い。恐ろしい。
今、知ってしまった秘密をそのままに、地底の奥底で逝ってしまうことが、限りなく恐ろしい。
「…ここに、いたのですね」
嗤いを含んだ声が、眼前をふさいだ。
次いで、網膜を灼き尽くす光条が――彼の身体を引き裂いていく。
彼は、死んだ。
冒険の目的
不明。
自分たちはどこにいたのか、何をしていたのか。気づいた時、彼らはすべての記憶を喪っていたのである。どこへ向かえば良いのか、何をすれば良いのか、まずはそれを見出すところから冒険が始まるのだ。
- 本シナリオでは、パーティは3人編成である必要があります。
- 想定難易度は、シナリオレベル 5(最高)を想定しています。
- プレイ時間は1.5H程度を想定しています。
本シナリオのポイント
- 最初は、冒険の目的すら判らない状態で進んでいくシナリオです。ストーリが進んでいくにつれて、断片的に謎が明かされていく過程を楽しんでいただければと思います。
- ザナドゥの世界(名前)を微妙に織り交ぜた設定にしています。原作とは直接の関連はありませんが、オールドゲーマーには「お、この固有名詞は!」的な楽しみ方をしてもらえればと思っています。
- 別シナリオ「脱出」と同様、iOS版ならではのシカケを鏤めています。ホントにできるのかなと思うものもあったのですが、自分で制限してしまうのも勿体ないと思われ、まずは制限なく盛り込んでいます。よって、なるべくそれらの機能を実装できなくても、シナリオの流れそのものには影響は及ぼさないように配慮しています。
舞台
全体マップ(map.ppt P.1)を参照してください。
#今回は比較的シンプルなマップ構造であることから、シカケの補足説明のみで、細部マップは省略しております。ご了承ください。
ドラゴンの洞窟
<ドラゴンとたたかう>の洞窟。
ソーサリアンの夢の中で頻々と登場するが、本ストーリーとの関連性は不明。
アルカネック森林地帯
冒険のスタート地点。
物語前半のメインステージで、森/川/断崖絶壁の3ステージから構成される。さまざまな自然の障害が用意されている中、怪我をしたカーンを、味方陣営まで無事に連れていく必要がある。
メイプル=フォード
クーブラ=カーンの陣営。物語前半の目的は、ここへ無事にカーンを送り届けること。物語後半の決戦に向けて、一夜の休息をとることになる。
リルヴァン平原&シャングリ=ラ城
カーン軍とガルシウス軍による最終決戦の場。リルヴァン平原での戦闘に勝利することで、シャングリ=ラ城への侵入が可能になる。
ガルシウスの居城シャングリ=ラは3層構造になっており、各層に待ち受ける敵を斃しながら最上階で待つガルシウスのもとへ向かうことになる。